愛人学 (河出文庫 な 20-2)
愛人学 (河出文庫 な 20-2) / 感想・レビュー
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男の心を弄んでやろうとする残酷さ、恋の苦しみに相手をも落とし込んでやろうとする意地悪さや狡猾さや残酷さがないと女の眼の魅力としては迫力に欠けるんだなあ。そしてその自分の魅力に酔いしれるほどのナルシシズムがないと、男から見て挑戦の相手としてはやはり不足なのである。純粋さのかげの狡猾。優しさのかげの意地悪。憂いのかげの残酷。ではもう一度、どうしたら神秘的な眼になれるか。答えは簡単、教養ですね。人間を知っているかいないかということ。(141)
2016/10/11
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