眠れぬ森の美女たち (河出文庫 か 11-1)
眠れぬ森の美女たち (河出文庫 か 11-1) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
タイトルに見られるように、グリム童話などでよく知られたお話になぞらえて物語仕立てで語られる。香山リカさん自家薬籠中の精神医療の現場で遭遇した症例をアレンジしたものだろうと思われる。物語の基点となっているのは、語り手の「私」がはじめた「空の家」。これに関わる女性たちが何人も登場してくるのだが、「私」を含めて何だか痛々しさの残る作品である。そこには、女性としての生き難さもあるだろうし、求めるものの過大さもあるように思われる。
2023/03/26
misalyn
キャスターや精神科医として自立している女性たちが、老後を共に過ごすために家を手に入れる。正に今自分が考えているところでもあるので興味を持って読んだ。先々そこで一緒に住むにしても互いの今までを全く知らないというのはどんなものだろう。しかも30代とくればまだまだ恋愛沙汰もあって当然。表紙と内容もあっていない気がするし、想定が絡み過ぎて現実的ではない気がした。
2015/02/19
ゆみちゃん
『どの人生もその人だけのものであるなら、それだけで美しい』一度きりの人生に失敗は無い、自分だけの人生を歩むことが大切。
2010/09/28
はななん
気が重くなるような内容だったらやだな…と思っていましたが、それぞれの女性が割り切れない部分と思い切る部分が違っていて、みんな愛しいです。 無理に終わりをまとめていないのも、良かったです。
2020/07/31
調“本”薬局問悶堂
セラピーと名のつく本を読むのはなんか自分っぽくないし。香山リカって精神科医でしょ?だからスピリチュアルともちょっと違うし。 読んでみるならやっぱり小説からだろうと。 それに私は『眠れる森の美女』が大好きで、このタイトルへのパロディやオマージュにはすごく惹きつけられるのだ。 実際は、案外自分の精神パターンがなくて残念だった。今度はもっと学術的な本や実践的な本を読まなきゃだめかな。 《2020年5月 登録》
2006/05/16
感想・レビューをもっと見る