風俗江戸東京物語 (河出文庫 お 2-1)
風俗江戸東京物語 (河出文庫 お 2-1) / 感想・レビュー
saga
【古書】明治5年に生まれた著者でさえ「遠い江戸時代のことは私も知らない」と言うくらい、明治は文明開化の名の下の破壊の時代だったということだろう。しかし、関東大震災前の東京は、江戸の町割りや風俗が色濃く残っていただろう。その江戸に魅力を感じた著者が、劇作家、小説家となってくれたことで、令和の時代に江戸の雰囲気を感じることができる有難さ。時代小説がますます面白く読めそうだ。
2023/01/13
澤水月
江戸の心中処分や拷問、手習いの有り様は現代語のまんまで史料そのもの。娘義太夫に輩が押し寄せヘンな合いの手入れる「どうする連」、まるきり今のオタと同じで昔から変わらないんだなー! 川上音次郎が名を挙げたのは日清戦況をいち早く演じたから。日清に記者として戦地に赴き日露戦も経て大戦前び亡くなる綺堂には「日支が全面衝突しても日清の頃ほど号外は売れまい」なのだなぁ…どこを切り取っても味わい深い。地図を横にまた楽しみたい
2018/12/31
Kuliyama
楽しく拝読しました。子どもの頃と似たような話もあり、江戸や明治と地続きなのだなと改めて思いました。
2016/03/25
石橋
おとりさまのくだりが傑作。皮肉った内容が多いがそれが綺堂なのか。チマチマ読むのに最適な一冊だ。
2010/04/11
圓子
日本人の空気が伝わる本。ま、でもちょっと育ちがよすぎるし、偏見と高慢がにおいもするする。そこがまた本物っぽくもある。
2009/11/07
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