きょうのできごと (河出文庫)
きょうのできごと (河出文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
柴崎友香のデビュー作。2000年刊。彼女はやがて芥川賞をはじめ芸術選奨新人賞などを手にすることになるのだが、本書は未だ無名時代か。プロットは、23,4歳くらいの男女5人が集まってお酒を飲むというだけのこと。モラトリアム小説といえば、まあそうだ。会話文が多く、しかもそれらは全て大阪方言である。したがって、そこに独特のリズムが醸成される。私はこの空間を身近なものに感じるが、他の地域の人たちにとっては、幾分か仮想空間のような気がしないだろうか。行きつく先がわからない(若い時は多かれ少なかれそんなものだ)小説⇒
2022/11/08
おしゃべりメガネ
読友さんのレビュー閲覧にて読了。雰囲気は悪くないのですが、キャラが一人一人不安定かなぁと。会話が関西弁(京都?)で交わされるので、場面によっては流れがつかみにくい感じもしました。ただ200Pないボリュームなので、サラッと読むにはいいかもしれません。恋愛がテーマなのか、友情の大切さを訴えたいのか、人生観をアピールしたいのか、読む人によって捉え方は違ってくるのではないでしょうか。映像化されているので、ソチラも観て、内容の不明瞭な部分をよりクリアにできればいいかなと思ったりもしています。
2013/09/14
hiro
柴崎さんの本は初読み。最新作『パノララ』を図書館で予約したが、既に映画化されている作品があり、その内容が、ある春の夜、京都の大学院へ進学する友人の引っ越し祝いに集まった仲間達の物語というに興味がわいて、この本を読んでみた。関西弁の会話文、馴染みの深い京都、大阪の地名と、関西人には大変読みやすかった。しかし、物語の展開自体に、大きな山、谷があるわけでもなく、淡々と描かれており、これをどのように映画化したのかが興味深いので、もちろん映画も観るとともに、続編の『きょうのできごと、十年後』も読もうと思う。
2015/05/02
ゴンゾウ@新潮部
大学生達の1日の出来事を描いた青春小説。起承転結も無い、特別に何かが起きるわけでも無い、何かに拘束されるわけでも無い。こんな平穏な日常があったなんて、何処と無く懐かしく思える作品。
2016/05/20
おくちゃん🍎柳緑花紅
続編とは知らずに、10年後を先に読んでしまったので、これは10年前のみんなにも会わなくてはと思い手に取りました。関西弁の会話が心地よく若さも眩しい♪「今日のできごとの続きのできごと」がまた面白い。時を重ねまた時を重ねの毎日。重ねた先にはどんな今日が待ってるんだろう。さて私の今日は・・・・・
2015/01/20
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