太陽王と月の王 (河出文庫)
太陽王と月の王 (河出文庫) / 感想・レビュー
(C17H26O4)
ごく短いエッセー25篇。話題はさまざま。縦横無尽に話が膨らんでいくものはないのでかなり読み易い。『架空対談✳︎サド』が面白い。シブサワがサド相手にサディズムやマゾヒズムを講釈するの。
2021/12/30
kinkin
エッセイ集。すべてを分かろうとせず著者の手品を見るつもりで読んでみた。本の中から様々な小さな宇宙から大きな宇宙までそっと語りかける。語りかけをうつらうつらとしながらぼんやりと味わいたい。肩に力を入れて読むと疲れると思う。がっしりと設えた革張りの椅子に腰掛けている著者の姿を感じた。
2016/02/03
双海(ふたみ)
「架空対談*サド」が気に入りました。著者”シブサワ”がサドと対談するというものです。サドの作品を読んでいたので大いに納得しました。
2014/04/21
mugi
目にとまったものから読んでいったら、道に迷ったような読書体験に。とにかく読みやすかった。表題作が興味深い。アポリネールの月の王が気になる。サドとの架空対談は物凄い言葉が飛び交っているのに何だか二人の意地の張り合いが面白可笑しくて和んでしまった。澁澤先生による正しい日本語講座と綴方講座も。すべからく、一読すべし!
2014/03/09
かりこ
澁澤龍彦さんの趣味趣向がかいま見えるエッセイ集。特に本全体に一貫したテーマは無いようで、植物にパイプに神話にサド侯爵にと様々な内容のエッセイが収録されている。私が特に印象に残ったのは「パイプ礼讚」。今までパイプというものに対して興味も関心も良い印象もなかったのに、これを読むとパイプというのも中々素敵なものかもしれないな、と思い始める。パイプを女に例えるのもまた面白い。
2013/09/07
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