オアシス (河出文庫 い 14-1)
オアシス (河出文庫 い 14-1) / 感想・レビュー
白のヒメ
愛着のあった自転車を盗まれたフリーターの芽衣子。社会人の25歳の姉と共に、家事放棄して引きこもりになった母親の面倒をみている。バイトと家事をしながら、必死で自転車を探すも自転車は見つからない。努力しようとも、何事も解決せず何事も前に進まないさえない日常に、主人公の心の葛藤「私は一体何物だろう」という言葉が印象的だ。でも中年の私にとってはまるで「巣」を思わせるゆるく温かい小説。主人公は巣立つのはこれからだから、まだ何物にもなっていないだけ。最後に家を出た母親がそれを象徴しているのではないか。文藝賞受賞作品。
2015/12/29
mick
好みの作品だった。叔父や、姉との会話の場面がよい。粗大ごみと化した母に非常に興味がある。母の側から書いた作品をぜひ読んでみたいところだ。ちなみに叔父も。
2012/09/23
mk
サキちゃんとメー子さんのやりとりが好きだ。きょうだいという名の戦友。
2009/11/08
isbm
★★★
2019/02/16
fengui
ある日やる気を失ってしまった母と生活する姉妹たちとが生活する物語。 どこか破たんした、ひずみを抱えた日常。 どうなるかも考えられず、なるようになるのでしょうか。
2015/05/06
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