人のセックスを笑うな (河出文庫 や 17-1)
人のセックスを笑うな (河出文庫 や 17-1) / 感想・レビュー
❁かな❁
切なくて胸が苦しくていっぱい涙が溢れた。19歳の主人公みるめと39歳のユリの恋愛。淡々と言葉少なに語られていく。多くは語られなくても2人で過ごした時間はとても楽しく忘れ難く本当に好きだったのが伝わってくる。本来は好みのタイプとは違うのに恋をしてみると形に好みなどないのがわかり、大事な人と抱き合えて目覚めて年を越せる奇跡に幸せで涙したり、1日に何度も好きな人のことを考えたり、楽しかったことを思い出して泣いたり…。恋しい気持ちに苦しくなる。「会えなければ終わるなんて、そんなものじゃないだろう」私もそう思う。
2017/03/14
夢追人009
山崎ナオコーラさんの文藝賞を受賞した話題のデビュー作ですね。まずこの題名は一部の読者を引かせて遠ざける気もしますが、実際には本文にはこの一文は全く出て来ませんし、何となくインパクト狙いだと思えますね。美術の専門学校に通う19歳のオレと亭主持ちの講師で39才のユリとの燃えるような愛の日々。まあ常識的な結末は仕方ないでしょう。公然とバレている浮気男にも親切に接する人の好い旦那さんを無視して浮気を続けられる程に悪い女なんていないでしょうし彼も人生勉強と考えて悪びれず胸を張って前向きに生きるっきゃないでしょうね。
2020/01/19
むらKみ
内容もあっさりしていてサラッと読めました。19歳のボクと39歳のユリ、年の離れた男女の恋愛(不倫)小説。不倫という言葉は合わないですね。心の描写はあっさり割り切った感じで。掘り下げて考えると凄く深い感じもします。終始ユリに振り回されてる感はありますがね。(^^; 過激な題名は主人公のボクが、神様に対して呟いた言葉なんですね? いやらしくないし(^^; 純粋な恋愛小説なので読んでみてはどうでしょうか。 (2013/4/1)
2013/04/01
優希
第41回文藝賞受賞作。炭酸の抜けた甘い水のようなぬるい世界が美しかったです。恋とも愛とも言えない不倫関係はセックスによって結びついている。言葉にできない想いが切なくて、泡のように消えていく儚さにも感じました。性を描いているにも関わらず、いやらしさや官能の香りを漂わせなく、むしろみずみずしいと言える作品だと思います。
2017/07/26
ゆか
著者の本は初。でもこの作品、映画は鑑賞済みだったせいもあり、永作さんと松ケンで頭の中は再生されてました。タイトル通り、少しエッチな内容も有りの恋愛物。20歳も年上と付き合うって、男女が逆なら多い話でも、女性が20歳上ってのが、まず珍しい。ドロドロしてそうな設定だけど、そんな事なくて主人公にとっては単純に恋愛してる。設定以外は普通の恋愛です。何だか読んでいて羨ましいやら、微笑ましいやら…(笑)
2016/07/23
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