闇の中の系図 (河出文庫 は 14-6)
闇の中の系図 (河出文庫 は 14-6) / 感想・レビュー
たぬ
☆3 半月前に読んでなかなか面白かった『闇の中の黄金』と同じ噓部シリーズの第一弾。しかしわりと早いうちから「この人たち何が目的なんだっけ…」状態に陥っていたことを告白します。主人公らが何かとんでもない大掛かりなことを企てていることは確かなんだけど。副題に「推理」の文字もあるけど推理小説感はゼロだったなあ。容子も噓部の末裔?と思わせるラストは良かった。
2022/05/07
taku
古代より国家の統治を影から支え、暗躍してきた天性の嘘つき集団。闇の中に紛れた血族の末裔がいま集う。なんて興味の湧く設定だ。前半を我慢しながら読んでよかった。そして、スパイものとしてのエンターテイメント性もあるこの小説は確実に面白くなる、と思ったが如何せん物足りない。何故なら肝心の嘘が残念。国家の諜報戦にしてはあっさりした展開だし、女をモノにしようとする時の嘘も、それを信じるのかと疑問。ただ、ラストは女の方がうわてだったということかな。嘘部の成り立ちと役割の講義は、歴史好きとして楽しめた。
2016/09/22
TheWho
SF作家で直木賞受賞者の著者が、日本史の暗部に蠢く嘘部氏の血脈を描く、嘘部三部作の第一弾。生まれつき嘘つきである主人公は、己が古代から日本史を陰から操っていた嘘部氏の末裔と知らされ、現代に存在する嘘部氏の組織に加入する事により、己の才能に目覚め日本の国益の為大掛かりな嘘の陰謀を画策する。物語は、主人公の現状の様変わりから始まり、日本史上の謎と嘘部氏の暗躍が解き明かされ、そして現代の国際諜報戦に展開する。日本古代史とスパイ小説が融合した面白い歴史ミステリーに仕上がっている。次作が楽しみです。
2016/07/06
ジーク
やっぱり再読だったけど、こんな一族がいそうな気がしちゃうところが半村さんの凄さです。
2015/02/25
章魚 たこ
「妖星伝」以来の半村良。いやあ、何年ぶりだろう。30年?タイトルのわりにおどろおどろがなくて、軽いSFものでしかないな。3部作ということなので、あと2作、どーしましょ。
2020/03/12
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