聖母のいない国 (河出文庫 こ 11-2)
聖母のいない国 (河出文庫 こ 11-2) / 感想・レビュー
nascimento
総じて意見は鋭く、楽しく読めるが、章によって出来にばらつきがある。中には性的ルサンチマンから発した愚痴としか思えないようなものも。一番面白いのは『風と共に去りぬ』の受容を論じた第1章。歴史における「マイナー文学」(ドゥルーズとは全く別の意味で)としての大衆小説の不遇が語られる。他に『王子と乞食』を擁護するマーク・トウェインの第2章も面白い。
2011/02/22
nanchara_dawn
面白かった。小谷野敦がアメリカ文学について縦横無尽に語り倒す評論集。『エイジ・オブ・イノセンス』や『グループ』の問題意識が『源氏物語』に繋がっていく5章、8章は鮮やかだし、姦通文学である『緋文字』について論じていくうちにバイオテクノロジーの問題に辿り着く6章にははっとさせられた。読書欲の高まる一冊。
2012/11/22
hikarunoir
スコセッシ論は必読。
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