愛を海に還して (河出文庫 こ 9-3)
愛を海に還して (河出文庫 こ 9-3) / 感想・レビュー
Mijas
例えば、枯れてしまう前の花が惜しくて押し花にしてみたり、忘れてしまいたくない幾つもの言葉を書き留めてみたりするだろう。でも必ず消えてしまう運命。そんなことが書いてあったと思う。主人公のなずなが、二人の男性との在りし日を回想する。忘れられない人なのか忘れなければならない人なのか結局はわからなかったけれど、なずなは「あの頃のわたし」と訣別してアメリカに渡る。うしろを振り返る生き方はしない…と潔く自分の想いを葬ったはずだったのに「懐かしさと切なさが綯い交ぜになって洪水のように押し寄せてきてしまう」のだった。
2016/09/17
coco夏ko10角
昔だったら主人公の選択に疑問を感じていただろうけど、今はなんとなくわかるかも。でも終わらせ方が、うーん…。
2015/12/08
なるみ(旧Narumi)
原田マハさんの解説がよかったです。
2018/04/28
pandakopanda
主人公の女性が恋に落ちて揺れ動く気持ちが丁寧に描かれている。でも、ラストが・・・。この本を手に取ったとき表紙の絵が綺麗だなと思っていたけど、読み終わってから見ると、そういうことだったんだと納得。なんとも言えない気持ちになりました。「人が『もしも』とそのことを仮定した時には、すでにそれは始まっている。」この一文にハッとさせられて、なんだか心に残ります。
2014/11/26
ゆっ
アメリカナイズ日本人女子、ニューヨーク、精悍な男性、フリーライター、猫、これを揃えれば7割強くらい小手鞠さんの小説が出来上がる。もう、お馴染み感が抜けないんだけど読んじゃうんだよなあ、一気に。タイトルで話の終わらせ方も連想させちゃうし。今回は『愛』と『恋』ってことがテーマだったのかな?って思います。
2016/02/14
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