澁澤龍彦 日本作家論集成 下 (河出文庫 し 1-56)
澁澤龍彦 日本作家論集成 下 (河出文庫 し 1-56) / 感想・レビュー
踊る猫
三島の死をめぐる考察が痛ましい。相変わらず(と書くともちろん失礼なのだけれど)、著者の遊歩人/フラヌールめいたフットワークの軽さは見事で、時代と寝た批評家という印象を感じさせる。時代に合わせて寝た批評家であり、時代を捻じ曲げた批評家というわけではない、と。そこが澁澤の最大の魅力であり同時に最大の弱点でもあると思ったのだけれど、この作家論だけでそう断じてしまうのはもちろん早計に過ぎるというもの。実作を読んでみたくなった。野坂昭如や大江健三郎をいち早くチェックしている眼力に驚かされた。座談はやや長ったらしい?
2019/07/30
マコ
日文出身者としてはきになるところ!しかし、誰に貸したか行方不明…
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