売春論---LOVE FOR SELL (河出文庫 さ 20-1)
売春論---LOVE FOR SELL (河出文庫 さ 20-1) / 感想・レビュー
lonesome
酒井さんが一番言いたいのは、女の子の風俗に対するハードルが低くなってあまりに簡単に風俗の世界に飛び込む女の子たちに「風俗、ナメすぎだよ」ということかな。風俗店が増えすぎたことや働く女の子の増加による質の低下、客足の減った理由や仕事のあれこれを書いている。章の終わりに挟まれるぼやきコラムのくだけたざっくばらんな文章により酒井さんの本音がストレートに綴られているように思う。最後に書かれているように、酒井さんは店の「お姉さん」的な存在になりたいという気持ちでこの本を書いたと納得。
2014/08/06
メリクル
ノンフィクション・ルポタージュなどの言葉が出てくるので、それなりの内容を期待していましたが著者の知識を所々に散りばめただけのエッセイ的な内容。説明不足・著者の想像もちらほら。文章は面白いので、そういうモノだと思って読む分には楽しめました。
2015/12/31
雨音
「あなたはそれでも、売春しようと思いますか?」。性産業の移り変わりを他の本でも以前読んだが、今お金が欲しいから必要だから、なんとなくやることがないから、ちやほやされるから、アウトローだから、理由は様々にしろ軽々しく飛び込んでいくことにリスクが大きすぎるものだなと思った。売春は身体だけでなく、心も売っていく。
2017/04/21
倒錯委員長(歩く大都会)
かつて風俗嬢をしていた著者による売春論。著者がその身を置いていた「かつての風俗業界」と、取材で分かった不況下の「今の業界」の違いを中心につづられていく。本書は売春を肯定するでも否定するでもない。しかし経験者としての上積みがあるぶん、著者の言葉はよりいっそうの重みをもって響いてくる。もし風俗産業に興味のある子がいるならこれを読んだ上で、踏み出すか、あるいは引き返すかを決めればいいんじゃないだろうかと思った。特に「女は『勘違い』で生きていると言っていいでしょう」の一文で始まる「おわりに」は一読の価値がある。
2012/01/31
レンチェン
内容は軽め。だが、売っているのは愛ではなく、全てなのかも。
2010/04/21
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