指先からソーダ (河出文庫)
指先からソーダ (河出文庫) / 感想・レビュー
ユメ
山崎ナオコーラさんのエッセイは『かわいい夫』がとてもよかったので、旅先でこの本を見つけて嬉しくなり、迷わず購入した。これは私が読者として勝手に感じていることなのだけれど、ナオコーラさんは自分と考え方が似ている。生きていくうえでの悩みの方向性であるとか、世間の価値観とのズレによる葛藤であるとか、ささやかな幸福のポイントであるとか。私が日々ぼんやりと感じているそれらの事柄を、ナオコーラさんは遥かに深く考え抜いて繊細な言葉で文学に昇華してくれるので、読んでいてページを捲る指先が痺れ、ソーダの泡が立ち上る。
2018/02/20
ゆか
一つ一つが短いエッセイ集。本当に小説家になりたくてなった人なんだという事が会話の端々から感じられます。そして、言葉を大切にしている人なんだなぁ〜と。難しい内容はなく、思った言葉をそのまま綴っているので、読みやすかったです。
2016/07/31
サンタマリア
読み終えて時間を置いてから感想を書いているわけだけど、何が書いてあったのかあんまり思い出せない。ページをペラペラめくってもピンとくるものがない。ただ、文章を読むことが楽しかったことだけは覚えている。たぶん僕にはエッセイを読み込む力がないんだろうな。
2023/08/30
masa@レビューお休み中
エッセイも、山崎ナオコーラにかかると、エッセイではなくなってしまう。物語のような不思議な感じで、その先に触れてしまいたくなる。でも、きっときっと指先がその先に触れたら、ソーダの泡のようにシュワシュワとかき消えてしまうんだろうなぁ。わずか数頁のエッセイは、彼女の探究の場であり、情熱の欠片であり、創作の源泉でもある。ひとつのお話がすごく短いので、電車の中とか、ちょっと時間が空いたときに読めるのもいい。そんな手軽さも、山崎ナオコーラ的ですごく好きだなぁ。読めば読むほど好きになる。
2012/04/14
あんこ
作家さんによってエッセイの書き方が色々で面白い。ナオコーラさんのはひとつひとつが短くて詩のようでした。マンドリンサークルの小説は以前読んだ時あまり好きになれなかったのですが、最近読んだものがおもしろくて気になっていました。一見クールなかんじの人かと思っていたら、小説と読者に対しての愛がすごく伝わってきました。
2016/10/09
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