NOVA 3---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
NOVA 3---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫) / 感想・レビュー
キキハル
読み応えのある硬派なSFアンソロジー。それぞれ世界観が確立しているので内容が濃く、どの作品も本当に面白かったが、特に小川一水の「ろうどそうるず」と瀬名秀明「希望」が印象深い。ライダーを乗せて外を走るバイクと、仮想供試体のRD16。応答しなくなったバイクに呼びかけるRD16の必死な声の様子が(そんなことはないのだろうけれど)胸に迫った。「希望」はタイトルとは裏腹に救いのない話。グレアム・グリーンと神と重力、質量。因果はめぐり世の中は変わらない。それでも最後に残るのは希望なのか。希望が最後に残る、のだろうか。
2011/05/31
Fondsaule
★★★★★ とり・みき「SF大将 特別編 万物理論[完全版]」、小川一水「ろーどそうるず」、森岡浩之「想い出の家」、長谷敏司「東山屋敷の人々」、円城塔「犀が通る」 浅暮三文「ギリシア小文字の誕生」、東浩紀「火星のプリンセス」 、谷甲州「メドゥーサ複合体コンプレックス」、瀬名秀明「希望」。SFアンソロジー短編9編。とり・みきさんのは漫画。円城塔さんの「犀が通る」とか、谷甲州さんの宇宙土木シリーズとかが好きだ。 勿論NOVA4も読む。
2019/12/12
bowmorelover
今回は2よりSFという感じだった。特に面白かったのは小川一水「ろーどそうるず」、長谷敏司「東山屋敷の人々」の2つ。小川一水「ろーどそうるず」は不覚にもうるっときたまさに快作!長谷敏司は「あなたのための物語」でもそうだったが、考えさせられた。続けてNOVA4を読もう。
2011/11/09
まつじん
世相を反映してか暗い色調の作品が多いように感じました。う~ん、単に読んでるコチラ側が明るくないからかもしれませんがね。このコレクション4,5と続きが決まっているそうで、実はちょっぴり期待してしまいます。そう昔風の明るいSFに出会えることを。
2011/01/08
どらがあんこ
日常から抉られるような作品が多かったような気がする。「東山屋敷の人々」と「希望」の影響が大きいのだけども。そういう意味では直球ぽいのかな。円城塔は安定の面白さでした。
2018/10/30
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