NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫) / 感想・レビュー
Fondsaule
★★★★☆ 上田早夕里「ナイトブルーの記録」、図子慧「愛は、こぼれるqの音色」、須賀しのぶ「 凍て蝶 」、石持浅海「三階に止まる 」、友成純一「アサムラール 」、宮内悠介「スペース金融道 」、東浩紀「火星のプリンセス」、 伊坂幸太郎「密使 」。 「ナイトブルーの記録」がとても好きだ。 「密使 」は「PK」で三部作となっている。
2020/07/20
キキハル
NOVAも5巻を重ねました。上田さんの深海をたゆたう気分に浸った後は、セクシーさよりも悲哀を感じた図子さん。ファンタジックに切なくも綺麗にまとめあげた須賀さん。友成さんの「アサムラール」はまったく救いがなく不気味で人間嫌いに陥りそう。ユニークで傑作だったのは宮内さんの「スペース金融道」会話が面白いのだが、宇宙での取り立ても厳しいものだな。伊坂さんの「密使」はGが過去に行ったり、握手好きな戦隊ヒーローが人類を守ったりするお話。一冊を通してバラエティに富んでいて、読みやすく高品質なアンソロジーでした。
2011/09/03
RIN
SFアンソロジー。伊坂幸太郎、上田早夕里、宮内悠介、石持浅海が既読の作家さん、図子慧、須賀しのぶ、東浩紀、友成純一が初読みの作家さん。宮内さん『スペース金融道』が一番のお気に入り。どこか伊坂さんを思わせる作風で、ユーセフが伊坂さん作品の黒沢や死神、殺し屋を彷彿とさせる生真面目なおかしみを感じさせる。短編集で既読ながら上田さん『ナイトブルーの記憶』と同伊坂さん『密使』、初読みの須賀さん『凍て蝶』も秀逸。がっつりSFを読みたくなる逸品。おススメ。
2019/01/18
kochi
アントロイドがいる風景が、日常となり、アンドロイドの政治家も現れた未来、しかし、金貸しの習性は変わっていなかった。「宇宙だろうと深海だろうと、核融合炉内だろうと…取り立てる」金貸しとしてはどうかと思われる性格の「ぼく」は上司のユーセフと、人間やアンドロイド、果ては、雲を食べる空飛ぶ植物(?)からも取り立てているが、ある時、取り立てを逃れている存在に気づく(「スペース金融道」)宮内悠介の短編を目当てに図書館で借りのだが、他の作品も収穫、ラノベ侮りがたし。石持浅海「3階に止まる」もオススメ。
2015/05/12
bowmorelover
今回は全作品が50ページ前後のためか安定していると感じた。そしてどれも面白い!特に面白かったのは、上田早夕里『ナイト・ブルーの記録』、図子慧『愛は、こぼれるqの音色』、須賀しのぶ『凍て蝶』、伊坂幸太郎『密使』と今回が一番多い。中でも一番が上田早夕里『ナイト・ブルーの記録』実際に海にもぐってみたいと思った。また神林長平にも通じる機械と人とのかかわりもあってすごくよかった。
2011/11/17
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