ダウンタウン (河出文庫)
ダウンタウン (河出文庫) / 感想・レビュー
七色一味
読破。私的には当たりな作品。当たり、と言うか──。もちろん出身も違うし、小遣いの殆どが文庫本に化けてて、こんなイケてる喫茶店に入り浸る金も無かったキングボンビーな私と、本書の主人公省吾とは、年代と好きな音楽以外共通点はなし。それでも。あの頃って奴が、行間や文字間から匂い立つように拡がって、目に見えるようだったよ。省吾、お前は幸せな奴だな〜。羨ましいよ。
2013/02/12
アイゼナハ@灯れ松明の火
高二の春から卒業まで。喫茶店〈ぶろっく〉に集う常連たちと過ごした大切な時間。そして、緩やかに大人の階段を昇っていく男の子の旅立ちの物語でした。我が身を顧みれば、既に通り過ぎてしまった場所という気恥ずかしさもあるのでしょうが、懐かしさというよりも、振り返ることの少なかった時間を思って、少しやるせなくなりました。故郷のあの焼肉屋はまだやっているのかなぁ。機会を見つけて訪ねてみよう。
2012/04/17
ピース
高校生・省吾の成長記。「ぶろっく」という喫茶店で出会った女性達はみんな優しく受け入れてくれるが、みんな何かしらの問題を抱えている。それを知ることで自分が何もできない子供であることを知らされる。高校を卒業して東京の大学に行くことになるが、今度「ぶろっく」に帰って来る時にはどんな成長をしているんだろう。こんな高校時代を過ごせるのは羨ましい。
2019/07/08
赤い肉球
5冊目の小路作品。作者と同世代なので、どれも懐かしい曲名ばかり。珈琲大好きな人ではないけど、喫茶店で良い香りを感じながら読書してるように感じた。一人の男子高校生と喫茶店に集う常連客の女性達が織り成すお話。みんなそれぞれ、色んな事情を抱えてる。このお話がどうなって終わってしまうのか、でも終わらずにずっと続いて欲しいと思いながら読んだ。高校卒業して旅立つ所で終わったのは、良いエンディングだったな、成長ぶりを想像したりできる。一つ気になるとこ、この時代はまだJRではなく国鉄だったなぁ…(蛇足でしたね)
2015/10/15
やーるー
70年代後期の小さな喫茶店『ぶろっく』。年上ばかりの女性ばかりが集うこの場所で「大人」に近づいていく高校生の僕の青春記。◆入り口の黒板の数字がいつまでも続きますように。。◆淡々とした青春記だけど、この本の良さが胸に響くのは中年になってからだなあと思ふ。あぁ、今夜は珈琲を飲みに行きたい。ダウンタウンへくりだそう♩
2016/02/20
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