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私の少年時代 (河出文庫)

私の少年時代 (河出文庫)

私の少年時代 (河出文庫)

作家
澁澤龍彦
出版社
河出書房新社
発売日
2012-05-08
ISBN
9784309411491
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私の少年時代 (河出文庫) / 感想・レビュー

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kinkin

澁澤龍彦氏自身、幼年時代・少年時代、他エッセイを加えてまとめられた本。昭和初期という戦前のまだ若干落ち着いていた頃に見聞きし体験したことが書かれていて興味深く読むことができた。特に幼年時代は誰もが持っているおぼろげであり、ほんとうかどうなのかわからないのに鮮明な記憶。以降氏が書く事になる多くの著作にとてもおおきな影響を与えているのではないかと感じた。

2015/03/20

スエ

「戦時下の生活がどんなに不自由かつ苦しいものだったとしても、昭和二十年以前、つまり私の黄金時代は、私にとって光りかがやいている」。意外にも健康的でのんびりしたエピソードが多く、三島の仮面の告白的な内容を想像していた私は少々肩すかしをくらいつつ、でも微笑ましく読ませていただいたのであった。こんなふうに少年時代を回想できるのは素晴らしいことであると。

2016/07/24

バジルの葉っぱ

澁澤氏の少年時代なので、さぞやいろいろと早熟で普通の子どもより複雑に屈折してるんでは…との期待を他所に、意外に普通の育ちのよいお坊ちゃんという印象だった。私の父母と数年しか違わないほぼ同年代なので、時代的に父母の子ども時代の話と重なり興味深く読んだ。

2013/08/14

もぶこさん

澁澤龍彦さんをやっと読めた。彼の幼少の地元が一緒で一気に親近感が沸いた。おびんづるさま、チンドン屋。蓮馨寺のケイの字は昔は慶、だったのかしら。こんなおじさまと話をしたら楽しいだろうなあと思う。ビアズリーなど好きなものも似ている気がする。いよいよガストンバシュラールを読むべきか。

2012/05/21

amino3

幼少時代の話をしていてさえ、ヨナ・コンプレックスやらフロイトやらを冗談まじりに引いたり、好きなクラシックが幻想交響曲や春の祭典だったり、私小説じみた書き方を嫌ったりと、なにかと興味を惹きつける方である。猫にいたずらをする下りなどはほほえましく共感した。漫画「のらくろ」のセリフの格調高さを称賛しており、澁澤氏のハイレベルなジョークもこれに影響を受けているのかもしれない。

2012/05/20

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