キャラクターズ (河出文庫)
キャラクターズ (河出文庫) / 感想・レビュー
ハチアカデミー
C+ 男は、ある日突然、自分が越えられない巨大なライバルと出会う。自分と感性が似ていて、趣味の話も出来て、好みも似ている。それなのに、いつも自分の数歩先を常に歩く奴と出会う。そして、強烈にジェラシーを感じる。なぜ俺ではなく、あいつなんだと。自分の願望、そうであったかも知れない姿を見せられ、強く励まされ、喜びを与えられると共に、根深い妬み、嫉みも持つ。そんなアンビヴァレントな思いを抱く、アイツ… 男が経験する心境を赤裸々に告白する、誰もが共感できるであろう短編作品「解説」が秀逸。最後の場面が、爽快すぎる!
2012/07/12
阿呆った(旧・ことうら)
個人的には東浩紀さんは、もっと流行るといいと思います。私は『動物化するポストモダン』の頃からファンです。ストーリーの前段階の発想の時点で、哲学者然とした軸があると思います。ただし、アカデミズムの中にいた人だから仕方ないのかもしれないけれど、専門用語を当たり前に使うなど、さくっと面白い作品を読みたい人にはなかなか理解されないのではないかと思います。わかりにくいというのか。。個人的には、すごく応援しています。
2015/07/03
はすのこ
現実的なサブカルネタてんこ盛りの本書はついていける人にとっては至福。ついていけない人にはキツイという内容。私は「ついていける」から、読書中、ずっと笑っていたし、あとがきの内容も最高だった。
2016/03/26
CCC
内輪ネタも極まれりといった様相。乱舞する固有名詞。通用する範囲、滅茶苦茶狭そう。しかし一見色々込み入ってるが、軸になっている純文学的世界とラノベ的世界の対立の話を見失わなければ、さほど複雑な内容でもないのかも。『蒲団』も『ニッポニアニッポン』も流水大説も『よくわかる現代魔法』も分かる人向け。ちなみに私は小説関係はほぼ読んでて、評論関係は知ってる名前が半々くらいでしたが楽しめました。
2018/08/30
佐島楓
小説の途中に評論が組み込まれ、だんだんと混然一体となっていく。試みは面白いが、想定していると思われる読者層がコアすぎてよく理解できなかった。私小説に対する分析は一部納得できた。
2012/09/02
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