NOVA 10 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
NOVA 10 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫) / 感想・レビュー
キキハル
第一期最終巻だというのに積んでしまった。SF玉手箱は今回も粒ぞろいで大満足。楓子もカブト虫もゾンビもみんな頑張ってた。地獄から天国への階段を登ったら、大笑いの詐欺師物語が続き、地球史サイズの過保護家族も、「あなたの萌えは だれかの萎え」も、連続僕殺人事件もそれぞれに素晴らしかった。でもやはり最後を飾るに相応しい瀬名さんの「ミシェル」が一番。小松左京氏へのオマージュという加点がなくとも、熱い浪漫をもって淡々と語られる文章の波に引き込まれてしまった。本当に巧だ。大森氏には感謝をお伝えして第二期を待つとしよう。
2014/05/27
ふりや
大森望さん編纂の日本SFアンソロジー。伴名練さんの『かみ☆ふぁみ!』がどうしても読みたくてずっと探していたのですが、ようやく古書店でゲットできました。伴名さんの作品はライトな文体のラブコメSFで期待通りの面白さ、他の作家さんのラインナップも豪華で楽しめました。他に印象に残った作品は、中年の女性の妄想の中での活躍が現実にも波及する菅浩江さん『妄想少女』ゾンビとなった会社員のトラブルと悲哀を描いた片瀬二郎さん『ライフ・オブザリビングデッド』落語のような語り口でオチの切れ味も良い山本弘さん『大正航時機綺譚』
2021/02/24
まつじん
言語実験的な作品が多い印象を受けました。楽しいというよりか読むのがつらい気がするのは季節の変わり目のせいということにしておきましょうか。
2014/05/01
ヴィオラ
普段国産SFをほとんど読まない僕にとって、「今現在の国産SF」が読めるこのシリーズはホントに貴重だったのに。ホントに残念。今回はどれも面白かった。とくに「妄想少女」「ライフ・オブザリビングデッド」「大正航時機綺譚」「かみ☆ふぁみ!」「(Atlas)3」「ミシェル」あたり。
2013/08/06
garth
「倫理の行く先は見えても、生きることの予測はできない」瀬名秀明がやはりいろいろ意味をこめていちばん読ませる。円城塔は、これ長編にしたらベイリーみたいな感じになるんじゃないかと思うんだが。てか円城塔ってベイリーなんじゃね?
2013/10/02
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