ニキの屈辱 (河出文庫 や 17-5)
ニキの屈辱 (河出文庫 や 17-5) / 感想・レビュー
びす男
「ニキの顔はもう、昔のように可愛く見えなかった。できることなら、もう一度、ニキの顔が可愛く見える自分になりたい」。たいへん切ない小説。身分違いの恋というよく見る構図だが、主人公たちはカメラマンという職についている。そのことが2人の関係を流動的で、不安定なものにしている。ありのままの人間同士として好きでいたはずなのに、お互いがそれに気づかない。そのことを知ったときには、もう遅い。彼女の「屈辱」が、二人の間にかかっていた魔法を解いてしまった。恋愛をつかむのも、持続させるのも、タイミングなのだ。
2017/07/20
ベイマックス
んっ?自分がアーティストではないから?気持ちも何もかも理解不能だった。
2024/03/08
いしかわ
あんなにも世界はピンク色だったのに、ピンク色だと思っていたのに、急に色を失くしたように 冷たく空が落ちるような そんな過去の恋を思い出す。最初から最後までニキは可愛くて、不器用さが愛おしくて、痛い。それがとても好きだと感じた。加賀美は男っぽくない性格で穏やかだったけど ラストで '嗚呼、 この人は男なんだなぁ'と妙に納得してしまう。昨日の気持ちが今日続くとも限らない、起きる出来事の中で人の心は色を変え続ける。
2014/09/10
佐伯
読み終わりました! 最後は少し切なくなったけど、いい感じに終わっていてとてもあっさり読み終えました!二人の会話とか、ニキちゃんの仕事場の時と彼と二人の時の言葉のギャップとても面白かった。 最後の、彼が彼女にシャッターをきるところなんかグッときました。 ありがとうございました!!
2015/12/04
coco夏ko10角
人気写真家・ニキとアシスタント・加賀美。途中のニキがとても可愛い。タイトルにある「屈辱」に着くまでの流れ、書かれていないときのニキを想像するとなんだか苦しくて。それだけにどうなるかと思ったけど、ラストよかった。
2016/09/07
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