現代の民話: あなたも語り手、わたしも語り手 (河出文庫 ま 13-1)
現代の民話: あなたも語り手、わたしも語り手 (河出文庫 ま 13-1) / 感想・レビュー
葉っぱかさかさ
文庫になってから、ずっと本棚にあったのに、やっと読了。ざっと読み飛ばすことをせずに、じっくり読もうと思っていたら、途中、本棚に戻したりしながら3ヶ月ぐらいかかった。もう最初の方は忘れたかも(笑)戦争と現代民話の章が心に残る。聞いて聞いて、伝え続けた著者の人生は素晴らしいと思う。
2015/12/29
∃.狂茶党
民話は生き物で方々に菌糸の如きものを伸ばす。 土地であったり、記憶であったり、もしかすると時間にも伸びるかもしれない。 松谷の民話関係の本は大部分絶版となり、新刊で入手することは難しく、中古も結構高値となっている。 この本は新刊で手に入る数少ない本の一つ。 怪談ブームの現在、これらの本は古典として再評価すべきものなので、復刊が望まれる。 https://onl.bz/RYVy2eG
2022/03/17
tolucky1962
いないいないばあ、いいおかお、のせてのせて等絵本の著者。2月に亡くなり追悼で新聞書評欄でわたしのいもうと(いじめの話)と共に紹介された。各地の民話を集めた苦労が伺える。細かい調査基盤がありって絵本も書けたんですね。狸、狐、蛇、河童や魂、幽霊の等はちょっと怖いが楽しく読める。一方、戦時中は人間こんなになるかという話は考えさせられる。最終章(笑い)では戦時中含めて庶民の強さを感じる。民話の個々は眉唾かもしれないが人の本質を表している。IT時代の今失われそうな感覚の重さを伝えないといけないな。
2015/05/08
バジルの葉っぱ
前半の遠野物語のような物語を期待して読み始めたところ、意外に後半は怪談めいたお話が多くなりちょっと予想外でした。よく民話などで、遠く離れた地域にも似たパターンの言い伝えが残っているのと同様な感じに、怪談や都市伝説も離れた地域で似た話がみられるのが、共通な流れとして興味深かかったです。 また、「戦争にまつわる現代の民話」の章を、たまたま原爆の日に読んでいて、テレビで悲惨な映像をたくさんみながらとなったため、なおさら胸に迫ってくるものがありました。
2015/08/08
西野西狸
現代民話考を詠んだ後に読むのがよい。松谷さんが亡くなった今、自分がインフォーマントとしてもならないといけないと感じた。
2015/03/11
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