池澤夏樹の世界文学リミックス (河出文庫 い 35-1)
池澤夏樹の世界文学リミックス (河出文庫 い 35-1) / 感想・レビュー
みっちゃんondrums
夏樹せんせぇが隣で語りかけてくれているような、軽い読み口の海外文学書評。夏樹せんせぇ節が全開、蘊蓄おしゃべりおじさま大好きな私にはたまらない。このうち既読はほんの数冊、3分の2ぐらいは読みたい本になってしまった。これで読んだ気にならないで、ちゃんと読みたいものだわ。さりげなく自作品を登場させるのはファンサービス?もちろん読んでますとも。
2018/10/22
いちろく
「夕刊フジ」で連載された著者が編纂した世界文学全集+αの書評集、というよりも軽い文体のエッセイに近い文学紹介。あとがきでネタにされていたけれど、連載元が連載元なので良い意味で浮いていただろうなと思う反面、凄く贅沢な連載だったろうなとも。掲載元に合わせた柔らかい文体である分、ある種貴重な書評にも思えた。
2021/11/03
こすも
池澤夏樹さんは、本を読む上で僕がメンターと仰いでいる一人です。学生時代にいわゆる世界の名作を一通り読み終え、次は何を読めば良いのだろうと思っていたときに、いろいろ教えてくれたのが池澤夏樹さんの世界文学全集でした。特にブルガーコフの『巨匠とマルガリータ』との出会いは衝撃でした。そんな池澤夏樹さんが、夕刊フジにこんなに面白くてディープなコラムを連載していたなんて!ゴシップ、ギャンブル、裸のおねーさんに挟まれて世界文学とは…いや、そういうの大好きです。この本を読んだら、また読みたい本が爆発的に増えました笑
2016/08/27
アドソ
買おうか迷っていたところに文庫化。世界文学全集収録作からサーフィンするように次々と関連作品に移っていくのが心地よい。ほとんどネタバレというレベルまで紹介しているのに、それでも読みたいと思わせる魅力的な作品ばかり。著者が優れた書評家であり、かつ自らも作家であるがゆえの視点のなせる業だ。300近くの作品に言及しているけれど、そのうち私の既読は1割にも満たないだろう。読みたい本リストがまた増える。優れた文学を堪能するには人の一生は短すぎると思った次第。
2015/11/11
呼戯人
池澤夏樹がどれだけ本を読んでいるか、またどれだけ深く触診を伸ばしているか、が一読して分かる本。この本を読んで、文学の勉強をしてみたいと思った。仕事が忙しく、中々本が読めないが、世界中にこんなに名作と言われるものがあるのかと溜息が出た。それでもトーマス・マンやドストエフスキーは入っていないので、正統派の選択肢も必要かなと思った。バルザックもスタンダールも入っていない。私の頭が古いのかもしれないが、標準的な名作も読んでみようと思っている。
2017/10/07
感想・レビューをもっと見る