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テレヴィジョン・シティ (河出文庫 な 7-39)

テレヴィジョン・シティ (河出文庫 な 7-39)

テレヴィジョン・シティ (河出文庫 な 7-39)

作家
長野まゆみ
出版社
河出書房新社
発売日
2016-04-06
ISBN
9784309414485
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ジャンル

テレヴィジョン・シティ (河出文庫 な 7-39) / 感想・レビュー

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rico

星と少年の物語が読みたくて。とある星、林立する超高層ビルの中。少年アナナスは遠い碧い星への憧れを募らせ、そこにいるというママやパパ宛の手紙を綴るが、同室のイーイーはどこか冷ややかで。長野さんらしい透明感のある世界、でもここは、命の気配がない無機質なディストピア。少年たちは何者か。何のためにここにいるのか。700ページに及ぶ物語の中で、結局詳細が明らかにされることはなく、モヤモヤ感が。結末は多分別れと旅立ち。意図をもって作られた人工物だとしても、冒険心に溢れ別の世界を夢見る彼らは、まぶしく、とことん少年だ。

2024/06/27

復刊で再読しました。この不思議で寂しい感じが好きです。わからないことはたくさんありますが、全部理解できる、というのも味気ないので、この世界観はたまらなく良いです。「誰かをキラうというのは、同時に自分の一部を失くすことでもある」という一文が心にひっかかりました。アナナスとイーイー、二人の間に交わされるやりとりが切ないです。一冊になって分厚かったですが、今回も引き込まれました。

2016/08/26

myc0

1000冊目は、この本の再読と前から決めていた。ママダリアが棲む青い星からはるかに離れたどこかの星で、テレビジョンに囲まれながら暮らすアナナスとイーイー。序盤から不気味な気配が漂い、ひやりとする。光、雨、宇宙…この作品の世界観は、先日行った「チームラボ」に似ている!17年ぶりの再読で、高校生の時と同じようにこの作品に感動できる自分にも安心した。言葉は死んでも文字は残る、その言葉がずっと支えになっている。

2023/03/05

ぱどり

再読に次ぐ再読。完全には理解できないこのSF、それでも引き込まれるのは切ない物語と中二心をくすぐられる登場人物の描写。特にイーイー!ショッキングピンクに一部染められた髪の毛、真似したい…と思ったまま出来ずに三十路。

2019/10/06

ぱどり

中学生のころ大好きで何度も読んでいた本が復刊していましたので再読。 「環の星」のビルディングを舞台に繰り広げられるSF。美しい文章と少年たち、謎めくストーリーが好きです。いろいろと謎は残したまま終了するものの、切ない物語だなぁ。 ゾーン・レッドの描写がたまらなくてそこだけ何度も読んでしまう。吸い込まれてしまいそう。

2019/02/20

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