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愛と痛み: 死刑をめぐって (河出文庫 へ 1-1)

愛と痛み: 死刑をめぐって (河出文庫 へ 1-1)

愛と痛み: 死刑をめぐって (河出文庫 へ 1-1)

作家
辺見庸
出版社
河出書房新社
発売日
2016-08-08
ISBN
9784309414713
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愛と痛み: 死刑をめぐって (河出文庫 へ 1-1) / 感想・レビュー

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lily

世間の同調圧力に疑問を呈し、死刑の有害性を指摘する著者の雑感。「最も恐ろしいのは、死刑制度がいまだに存置されていること以上に、ニッポンという群落ぜんたいが、ひとへの観察の意欲を失いつつあることではないか。」との意見には首肯。無関心と同調圧力は不可分な気がしてならない。死刑と戦争を地続きととらえる発想も考えさせられた。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』観なきゃな。ただ…語り口が持って回った感じで少し馴染みにくかった。同じ左派でも森達也の方が好み。

2022/06/19

さっちも

私がいう愛というのは必ずしもきれいなこと、きれいなもの、きれいな人、きれいな顔、きれいなこころを愛する事ではありません。ただしいこと、ただしいもの、ただしい言葉、ただしいこういを愛することでもない。むしろ、その人間の考えや行為まちがっているかもしれない、あるいはまちがっていたかも知りながら、苦しみ悶えながらなおその人間を主体的に愛すること。有用でないとみなされ、あるいは無価値、邪悪だとされるような存在。そういった人たち神によってつくられた限りなく不条理な被造物、、、と著者言います。本能や功利を超えたところ

2017/06/04

KN

独特の感性にうたれました 日本は死刑○戦争× 欧州は死刑×戦争○ 個人の自由な判断がしづらい文化なので、陪審員制度が馴染まない国である…との考察には納得です (安楽死制度の運用も同じような観点で議論されていたのを思い出しました、自分や人の生死を「忖度」で決めてはイケマセン)

2022/05/17

クッシー

ああ、これは死刑の残酷さを訴えている。実際これは簡単な問題では無い。たとえ、死刑を廃止にした所で犯罪者は犯罪者のレッテルを貼られ続けらるだろうし。再犯率が多いのも社会へ復帰できないという点が多いと思う。私が犯罪者と暮らせと言われても恐怖心しかない。まず、日本には死刑に対して何かしら文化のようなものがある。ということを鑑みると死刑廃止というのはなかなか実現しそうにない。だが、世間というものの考えには共感できた。

2020/05/19

ひでお

死刑制度に反対の立場からの議論です。個人的に死刑制度に対し生理的に嫌悪感を抱いてしまいます。しかし、なぜ死刑制度を廃止するべきなのかという問いへの答えを明確に持てません。本書を読んだ後でも同じです。被害者感情と死刑制度を同一視してはいけないのかもしれないですが、全く別物でもないような、そんなモヤモヤでいっぱいです

2016/12/04

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