みんな酒場で大きくなった (河出文庫 お 36-1)
みんな酒場で大きくなった (河出文庫 お 36-1) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
角野卓造氏との東西居酒屋番付談義、川上弘美氏が語る文章が「夜中の恋文」になってしまわないための推敲方法、東海林さだお氏に対するひとり居酒屋指南、太田氏の椎名誠氏へのあこがれ、大沢在昌氏と北方謙三氏との友情、成田一徹氏との銀座のバー談義、全てが楽しい。私にとって本書の登場人物は憧れの存在であり、酒の飲み方のお手本だ。久しぶりに北方謙三を読むか。いや藤田宜永がいいか。ひとり居酒屋で余計なことをしゃべらず、唯々本を読む。なんてハードボイルド!
2017/04/25
ユメ
太田和彦さんが居酒屋で酒を愛する同士と語らう対談集。お相手は角野卓造さん、川上弘美さん、東海林さだおさん、椎名誠さん、大沢在昌さん、成田一徹さんと錚々たる顔ぶれだ。「東西居酒屋番付」を決めようと熱く議論する太田さんと角野さんの見識の深さに圧倒されたり、川上さんの『センセイの鞄』のモデルとなった店の話に聞き入ったり、大沢さんが語るハードボイルド作家仲間の美しい絆にぐっときたり……本当に、一冊で何度も美味しい。よい店のようだ。どなたの話ぶりからも、居酒屋という文化を守る場への敬愛が滲み出ているのがよかった。
2019/01/24
nemuro
きっと数冊の購入本はあるものの、読了に至ったのは今回が初めて。「酒場の達人(太田和彦)×酒を愛する著名人(角野卓造・川上弘美・東海林さだお・椎名誠・大沢在昌・成田一徹)による対談集」。下北沢、新宿など都内の酒場でお酒を飲みながらのおしゃべりを活字で読むというのも、案外オツなものかもしれない。川上弘美の晩酌は「四合瓶を2、3日で開けるペースが理想」らしく、そうかそうかと、参考になった。ところで、改めて本棚を眺めてみたら『ニッポンぶらり旅 北の居酒屋の美人ママ』など太田和彦の本が6冊も並んでいて驚いた。
2020/02/26
ドナルド@灯れ松明の火
居酒屋放浪記の太田さん対談集。角野卓造、川上弘美、東海林さだお、椎名誠、大沢在昌、成田一徹の6名だが皆個性があって素晴らしい対談となっていた。角野さん全国の居酒屋に行っていてその詳しさと的確な店選びは意外。太田さんが椎名さんのあやしい探検隊に同行していたのは知っていたがその裏話的対談、対談中食べずにビールしか飲まない椎名さんにびっくり。大沢さんの居酒屋が苦手というのも意外だった。居酒屋に行きたくなる一冊。お薦め
2017/05/02
miwapicco
対談なので、あっという間。けれど中身はぎゅっと、東海林さだおさんや川上さんに惹かれたものの、大沢在昌さんのエピソードにグッときた。著作読んでみようかな、、 こういう繋がりが楽しい(*´`)
2017/02/12
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