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毒薬の輪舞 (河出文庫 あ 28-5)

毒薬の輪舞 (河出文庫 あ 28-5)

毒薬の輪舞 (河出文庫 あ 28-5)

作家
泡坂妻夫
出版社
河出書房新社
発売日
2019-04-05
ISBN
9784309416786
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毒薬の輪舞 (河出文庫 あ 28-5) / 感想・レビュー

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HANA

登場人物が一風変わっているのは著者の小説の特徴なんだけど、今回は精神病院が舞台という事で夢遊病者、拒食症、狂信者、潔癖症とその特徴に輪がかかっている気が。しかし謎自体は寸前まで何も入っていなかった飲み物に、薬が入れられると非常に不可解でそれは嬉しい所。解説にある通り、前作がジェットコースターなら本作は茫洋とした造りになってる。ただラストの謎解きで、そんなのありか。と色々ひっくり返される快感は実にいいものであった。ご都合主義な部分は引っかかるけど。でもやっぱり主役のキャラ魅力的なので、続きが読みたかったな。

2019/05/14

hnzwd

精神科の診療病棟。おかしな行動をする人物が次々に登場し、読み進めても事件らしい事件も起こらず。起きた事件もイタズラのようなもので、、という静かな序盤〜中盤が、どんどん加速していく終盤。泡坂作品らしい計算され尽くした一作。

2019/08/22

geshi

前半が曖昧模糊としていて、何かが起こりそうだけど何なのかが分からない状態が続き、正直読み進めにくかった。登場人物が怪しげな精神病院患者ばかりの中に海方が入りこんで、下手したら外よりも生き生きしているユーモラスで退屈はしないし、読み進める間に見事に絡めとられている。泡坂先生らしいあべこべの構図に円熟の腕が光り、それをたたき台とした毒物混入トリックのパズルを完成させる合わせ技一本。海方の解決場面が一種の精神療法として作用しラストに人を救う意外な名探偵的優しさが垣間見れた。

2019/07/25

タカギ

謎解きの場面が良かった。快刀乱麻。海方刑事。見事な人心掌握術も変わらず。部下の小湊刑事とのコンビも引き続き。怖いものなしのような海方刑事が、富士子夫人には佯狂を見破られ、まるで頭が上がらないところも面白い。解説は有栖川有栖氏。

2019/06/05

coco夏ko10角

第2弾。前作から4年後。海方と小湊はもちろん、他にも前作からの登場や関係が変わった人も。精神科病院での事件やそこに入院している癖のある人たち、いくつもの毒…。書きようによっては重苦しくなりそうだけど海方のキャラと文章のおかげでテンポよく。今回もあちこちに伏線があってうまくまとまり面白かった。

2020/04/11

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