NOVA 2021年夏号 (河出文庫)
NOVA 2021年夏号 (河出文庫) / 感想・レビュー
いちろく
新井素子、乾緑郎、高山羽根子、酉島伝法、野崎まどと好きな作家の名前がズラリと並んでいたら手に取るしかないでしょう。初読の作家に関しても、これを機に作風の一端に触れる事が出来て良かった。子どもの頃にみていたアニメの声優が、日本SF作家クラブ会長になりエッセイや書評だけでなく、今作で小説家としてもデビューされているのは不思議な感覚でした。酉島伝法が「普通」の小説を書かれていた点も興味深かった。乾緑郎の作品は『機巧のイブ 番外編』、既刊分全て読了後に手にしたほうが無難。途中だと私の様にネタバレショックが、大。
2021/06/30
緋莢
オリジナル・アンソロジー・シリーズの久々の新刊。10編が収録されています。新井素子「その神様は大腿骨を折ります」は、『NOVA 2019年春号』掲載の「やおよろず神様承ります」の続編になるようですが、読んでなくても楽しめると思います。この神様を紹介した方がいい人は、結構いそうだなぁ…現SF作家クラブ会長・池澤春菜の小説デビュー作「オービタル・クリスマス」は、堺三保製作・監督・脚本の同名映画を小説化したもの。ある宇宙ステーションを舞台にした「ちょっとした奇跡」。こういう話 大好きです(続く
2021/11/08
そふぃあ
「機巧のイヴ番外編」が載っていたついでに、長い間積んだままだった機巧のイヴ2巻を読んで、3巻を買ってきた。最近、積読を引っ張り出すきっかけが多い。酉島伝法の掲載作品はいつもと趣を異にしていたがやっぱり面白くて好きだなと思った。『ゲド戦記』を観ながら読んでいたので、主人公の居る館の奇妙さ不可思議さの臨場感が倍増して楽しめた。
2021/04/09
Aminadab
1年8か月ぶりの続刊。坂永雄一の蜘蛛SFが力作。蜘蛛という節足動物は昆虫とちがい体の仕組みが4億年前から全然変わらないのに吐き出す糸だけが進化してきた。その点で文化を生み出す人間と似ているのだという。野崎まど「欺瞞」はひどい(褒め言葉)。連れて行かれる着地点がどんなにひどいかは是非ご自分で読んで下さい。あと斧田小夜。近未来のチベットを舞台とする天才畸人女性技術者の旦那選びと子育てSF。中国社会の閉塞感の中で変なテクノロジーを武器に喧嘩腰で世渡りしていく感じが新鮮。現代中国は本当にSF向きの社会だと思う。
2021/04/14
=emy=
乾緑郎の「機巧のイヴ」を読んでみたい。
2022/02/02
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