こぽこぽ、珈琲: おいしい文藝 (河出文庫 ん 5-1)
こぽこぽ、珈琲: おいしい文藝 (河出文庫 ん 5-1) / 感想・レビュー
シナモン
コーヒーに纏わるエッセイ集。永江朗さんのサイホン式とドリップ式の話が興味深かったです。森本哲郎さんのジャマイカ旅行の話も面白かった!「日常にカップ一杯分のささやかなブラックホールが存在し、それに一喜一憂するさまは…」まさにそうだよなぁ。この本片手に喫茶店、実際にやってみたら最高。至福の時間。コーヒーの香り漂う一冊でした。
2023/02/20
tamami
1878年生まれの寺田寅彦を筆頭に、戦前から戦後生まれの31人の文人墨客による、珈琲にまつわる掌編のアンソロジー。今でこそ家庭でも街中にあふれる食事処喫茶店でも、ふんだんに飲まれている珈琲について、現在のように普及する以前の、時代や場所による或いは人による受容の歴史、楽しみ方が綴られていて、どの編も面白い。今は日常の飲み物として生活に溶け込みすぎて、珈琲を飲む雰囲気や味の違いに思いを致すような場面が少なくなっていると思うのは筆者だけだろうか。向田邦子さんの人生を変えた、「一杯のコーヒーから」が印象に残る。
2023/01/10
Karl Heintz Schneider
イタリアのカフェのカウンターで、自宅のリビングで、気の置けない友人の家で、昔ながらの喫茶店で、口にする一杯の珈琲。馥郁たる香りとほどよい苦み。そんな豊かな時間を31人の作家が、それぞれの想いをこめて綴る珠玉の一杯。作家に珈琲はよく似合う。やっぱりみんな好きなんだな、この本を読むと改めてそう思う。未読の作家もいたけれど、湊かなえさん、阿川佐和子さん、佐野洋子さん、井上ひさしさん、名だたる名作家たちのとっておきの話は痛快だった。
2023/02/16
優希
コーヒーにまつわるエッセイが詰まっています。香ばしく芳醇な香りと苦味にコクが好まれるのでしょうね。自分はあまりコーヒーを飲まないのですが、たまにはコーヒーを飲むのも良いなと思いました。
2023/07/22
りんだりん
湊かなえさん、阿川佐和子さん、向田邦子さん、よしもとばななさん、山口瞳さんなどの著名人による珈琲エッセイ31編が収録されている。珈琲そのもの、珈琲を飲む場所、珈琲を飲んだときの思い出や記憶、一つのテーマで人それぞれこれほどまで違った視点を持てるものだと感心してしまう。なかには「それ、わかるー」というようなものもあり、コーヒー好きにはたまらない。それこそ、珈琲を飲みながら読みたい一冊。★3
2023/06/30
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