鉄腕アトム 初単行本版 1: 初単行本版 (河出文庫 て 3-4)
鉄腕アトム 初単行本版 1: 初単行本版 (河出文庫 て 3-4) / 感想・レビュー
まこみや
そもそも『鉄腕アトム』は発端から物語の立脚点が違っていたのだなあ、と今更ながら気がついた。後続するロボット・サイボーグ系の漫画は原則として勧善懲悪型の物語に収束するのに対して、「アトム」は勧善懲悪の構図はむろんあるけれども、その前提にロボットの権利とか人種差別ならぬロボット差別の発想が物語の基層に存在する。「アトム」が誕生したのは、今から70年も前の1950年代初めだ。その頃すでに手塚治虫は現代にも通じる人権や差別に対する意識を持っていたことに何よりも驚いた。
2022/11/13
canacona
アトム初読み。アニメもほとんど見たことがなかったのですが、イメージではアトムが悪者を倒していくいわゆるヒーロー物な感じでしたが、ちょっと違った。アトムは完璧じゃないし、間違えたり悩んだり悲しんだりもする。でも素直で正義感が強くて優しくて、強くてぐんぐん成長する。でもだからこそ、偏見を持つ人達から理不尽な差別にも合う。いろんなことを考えさせられました。あ、あと文庫本なので、文字が、特に昔のフォントが老眼には読みにくいです😅普通の文章と同じ明朝体だと思うのにな、不思議。
2022/11/22
Tatsuo Ohtaka
初文庫化で、確かに読んだことのないストーリーだった。雑誌掲載時と単行本の内容が変わることもよくある作者なので、いろいろなバージョンを楽しみたい。資料編もかなり充実していて大満足。
2023/04/19
感想・レビューをもっと見る