感情教育 (河出文庫)
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感情教育 (河出文庫) / 感想・レビュー
双海(ふたみ)
母に捨てられた那智と、父に捨てられた理緒。ともに不幸な生い立ちをもつ二人の女性が、偶然の出会いから性別や立場を超えた宿命的な恋に落ちてゆく。恋を取るのか、家庭を取るのか。著者特有の硬質な文章に淡い抒情が漂うような…つまり非常に心地よい読後感。
2024/06/29
さのまる
久しぶりの中山可穂。文章が本当にうまくてスラスラ読めるんだけど、いつも読後はぐったり。それだけ作品と共鳴してるのかな。
2024/09/11
バーニング
主人公の一人、那智が自分の娘と理緒の両方を譲れないというトレードオフのジレンマの中で最後どうやって落とすんだろうかと思ったが美しい結末に終わっていてよかったと思う。設定を考えても強引ではなくてありえそうなオチだったし、あえて出生の秘密を引っ張らないのも(ミステリー小説ではないので)良かった。携帯電話以前の恋愛は、一度別れると再会するのもハードルが高いが、だからこそまた会えた時の喜びは格別だったのだろうなと、美しい結末を読んで感じた。ベッドシーン、特にヒロイン二人の初夜の描写もとても美しかった。
2023/06/12
nyppp
運命がこの身を離さないでいてくれるなら、どんな道中でも歩いていける それがあなただったらと願うことは美しい姿だと思う
2023/07/19
RIELLEGARDEN
読み始めて2度目だったことに気がつく。 母親を許して娘を置いていくのか。そこだけはちょっと理解したくないなと。思いが強ければ強いほど何を取るべきか迷うよね。 それにしてもみんな自分勝手だな。唯一、娘のれいだけがいじらしくて泣けてくる。
2022/12/13
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