ばかもの (河出文庫 い 40-6)
ばかもの (河出文庫 い 40-6) / 感想・レビュー
miu
ばかもの。この言葉の中にたくさんの感情が込められている。大学生が恋をし失いそしてアル中になり再生し。どうしようもないばかもの。だけど可愛らしくもあるばかもの。年上の額子とヒデは、身体の一部を失ったり人生の一部を失ったり、遠回りしてまたお互いに行き着く。我々はつくづくばかものだね、という言葉が聞こえてくる。
2023/06/19
はね
会話の言葉づかいがきたないのは読む気が失せる。彼女だった翔子ちゃんがかわいそうだし、ネユキの事件は中途半端。ヒデには共感全くない。
2023/06/21
てったん
伊坂幸太郎さんが、好きな作家は『絲山秋子さんと、佐藤正午さん』といったことを書いていた文を読み、気になった絲山さん、初読。 絲山さんの本の初読で、この本が適切だったかわかりませんが、素直に面白く一気読みでした。 読みやすい文章ですね。 主人公も平凡だし、お話もよくある話といえば、そんな気もしますが、とにかく良かったです。 幸せってどこにあるのかを考える小説に思えました。他の絲山作品にも触れたいと、思います。
2023/05/12
やぎ
高校生の時に「ニート」を読んで以来なので、約10年以上ぶりの絲山作品でした。 序盤のヒデの馬鹿さ加減は笑いながら読んでいたが、中盤以降はその馬鹿さ加減から想像出来る、ある意味順当な転落ぶりは自分の事の様に思い笑う事は出来ずに読み進めていたよ。 そして、変わらず絲山さんはクズ男を書くのが本当に上手いと思う。
2023/08/01
kawauso
主人公がアルコール依存症に陥る様子が辛くて、休み休み読んだ。どこにも行けない、進めない様を書くのが上手い。柔らかな表紙、帯のコピーからは想像がつかないくらいヘヴィな話で「さすが我らが絲山さん」と思う。普通に恋愛小説が読みたいと考えて手に取ると大火傷する。
2023/06/17
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