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須賀敦子全集 第8巻 (河出文庫 す 4-9)

須賀敦子全集 第8巻 (河出文庫 す 4-9)

須賀敦子全集 第8巻 (河出文庫 す 4-9)

作家
須賀敦子
出版社
河出書房新社
発売日
2010-08-03
ISBN
9784309420585
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須賀敦子全集 第8巻 (河出文庫 す 4-9) / 感想・レビュー

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はっせー

須賀敦子全集を読んではや2年。とうとう最後になってしまった。残っている別巻はインタビュー集になるので須賀敦子さんの文章は事実上これが最後。須賀敦子全集はわたしの読書にとってもとても重要な意味を持つだろう。初めての全集。そしてこんな文章を書きたいと思わしてくれた作家に出会えたこと。別巻を読んで締め括りたいと思った!

2024/03/10

aika

自分で本当に考える。それが須賀敦子の揺るがない軸であることが、書簡集や資料からひしひしと伝わってきました。ロンドンから綴る両親宛ての手紙は、若き彼女の快活な姿が印象的です。コルシア書店という魂が希求した居場所を見つけ、信仰と文学という人生の価値観を心から分かち合えたペッピーノへの手紙は、こんなに深い結び付きがあるのかと溢れ出さんばかりの愛が眩しいほどでした。波乱に満ちた修道女の生涯を描く未完の小説「アルザスの曲がりくねった道」は、序章を命懸けで書き残した須賀さんの霧の向こうを思わずにはいられませんでした。

2022/02/05

rinakko

ペッピーノに宛てた書簡はとても素敵だ。恩寵のような出会い。思いが募って、言葉の端々にまで愛が溢れて。正直なところ、信仰の話になると読むのが辛かったけれど、その尊さは伝わってきた。

2014/10/21

no.ma

『ヴェネツィアの宿』を読み須賀敦子の文章に一目惚れし、全集というものを初めて大人買いした。それからこの第8巻を読了するまで、まさか9年もかかるとは思ってもいなかった。全集を読むというのは一人の作家の人生そのものを辿ることであり、全てにおいて私は未熟だと思い知らされた。須賀敦子は60代になってから自分の文章を綴り始める。解説で指摘されるように、私が魅了されたのは文章の巧みさではなく、一人の人間が歩いてきた軌跡の深さ、生きる姿勢のうちにあるのだとわかった。この読書体験はかけがえのない私の財産となった。

2020/12/26

コニコ@共楽

2年間かけて少しずつ読んできた全集もこの八巻で読了。前半のエッセイに比べて、後半の詩や文学論はタフでした。八巻の若い頃のエッセイが本当に瑞々しく一途で心打たれました。この巻の約半分に当たる詳細な年譜を読んでいると、なんだか須賀さんの声が聞こえてくるようで、ちょっと最後の方は涙ぐんでしまいました。 全集の他に別巻があることを知り、これも読んでみようと思っています。 また、振り返ってみたい本たちです。

2013/03/05

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