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ドラキュラドラキュラ: 吸血鬼小記集 (河出文庫 512A)

ドラキュラドラキュラ: 吸血鬼小記集 (河出文庫 512A)

ドラキュラドラキュラ: 吸血鬼小記集 (河出文庫 512A)

作家
種村季弘
出版社
河出書房新社
発売日
1986-01-01
ISBN
9784309460246
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ドラキュラドラキュラ: 吸血鬼小記集 (河出文庫 512A) / 感想・レビュー

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ニミッツクラス

86年(昭和61年)の480円の河出文庫初版。種村氏編の11編を収録。73年薔薇十字社の同名書からエッセイ等の4編を割愛したものが79年の大和書房版で、本書はそれの文庫化となる。“名品珍品揃いのミニアチュール(ミニチュア)・アンソ”だそうで、ドラキュラやカミラの中長編は入っていない。怖いよりもイヤな話が概ねとなる。「吸血鬼の女」は吸血よりもグール物。ヴェルヌの「カルパチアの城」は本体の導入部分のみ。ドイルは吸血鬼物のホームズ譚で、晩年のあっちの世界へ行っちゃってる時代に書かれたが内容はマトモ。★★★★☆☆

2022/08/02

めがねまる

タイトル通り吸血鬼のアンソロジー。スタンダードな吸血鬼もあるけれど、一捻りも二捻りもしたクセのある吸血鬼譚が多い。古色蒼然とした物語かと思えば実は現代作家の作だったり、外国の民話を採集したと言いつつ実は詩人の創作だったり、シュルレアリスムの映画のような不思議な話だったり...種村季弘さんの選は独特で面白い。メリメの『グヅラ』シュオップの『吸血鳥』ベレンの『吸血鬼を救いにいこう』ルカ『受け身の吸血鬼』そしてアルトマンの『ドラキュラ ドラキュラ』など気にいる話が多かったので、古本を探して買おうと思う。

2017/07/16

マーブル

編者は「吸血鬼愛好家」と紹介される種村氏。編者の解説によれば本書に収めた佐藤春夫の訳は誤訳や漏れが多く、完璧な訳を求めるなら平井呈一氏の訳を求めよとある。詳細は平井訳と比較した上でないと分からぬが、誤訳等があったとしてもその雰囲気は充分に伝わってくる。絢爛と退廃が混じりあい、きらびやかさの影がより暗くなる。土着の伝承から這い出てきた魔物が、社交界の隅から獲物を狙って凝視する。 生まれたての吸血鬼小説には後世から見ると不足を感じる部分も多いが、ラストを含め読者の想像の広がりに委ねられるところ多く味わい深い。

2020/08/29

skellig@topsy-turvy

種村氏編集、もとは薔薇十字社から出ていたもの。野中ユリさんの素敵な表紙に包まれた、耽美で不思議で哀しい吸血鬼アンソロジー。ポリドリなどの基本から、シュオッブの頽廃・劇的「吸血鳥」までたっぷり吸血鬼に浸れる。これだから吸血鬼は止められないよね、と思わせてくれる一冊。

2013/05/15

topo

正統派吸血鬼からユニークな吸血鬼まで多様な吸血鬼が一堂に会するアンソロジー。身の毛もよだつ恐ろしい吸血鬼、哀愁漂う吸血鬼、一途な吸血鬼など十人十色な吸血鬼の物語が格調高い訳文で描かれ気高い吸血鬼のイメージにぴったりな一冊。 収録作: 『吸血鬼』ジャン・ミストレル 『グスラ(抄)』プロスペル・メリメ、 『吸血鬼』ジョン・ポリドリ、 『吸血鬼の女』E・T・A・ホフマン、 『カルパチアの城』ジュール・ヴェルヌ、 『吸血鳥』マルセル・シュオッブ、 『サセックスの吸血鬼』コナン・ドイル、

2020/11/02

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