シャーロック・ホームズの私生活 (河出文庫 ス 1-1 ホームズコレクション)
シャーロック・ホームズの私生活 (河出文庫 ス 1-1 ホームズコレクション) / 感想・レビュー
madhatter
再読。割合好きなホームズ研究書のひとつ。ホームズ関連書は、彼が万能であることを証明しようとして、結果ある種のイタさを醸し出していることが多い気がする。だが本書は、まずホームズ作品が好きであることに基礎を置いてはいても、その心情と分析は全く別物として扱い、変な点は変だと指摘しているように思える。故に、全体的には冷静で淡々とした語り口ではあっても、どこか微笑ましく、楽しく読める。また、著者は「ホームズが」と言うよりは「ホームズとワトスンが」好きなのだろう。その気持ちはよくわかる。
2011/07/27
SEI
最古のシャーロキアン団体〈ベイカー・ストリート・イレギュラーズ〉カナダ支部の創設者の一人、ヴィセント・スタリットによる、シャーロキアーナ。ホームズ研究初期に出版された、まさしく「古典」であり、現在にも続く研究項目がそこではあげつられている。正直古典であるだけに目新しさはないが、ホームズビギナーは興味を持てるだろうし、研究者としても教養として必携だろう。ベイカー街の場所、ハドスン夫人の人柄、そしてパスティーシュまで。楽しめること請け合いである。
2017/08/10
Gen Kato
再読。ホームズファンクラブの入門書といったところ。バリツクラブ、すごい顔ぶれだったんだな…
2017/02/14
雪下睦月
日本のシャーロキアンとして有名なお二方の作品なだけあって、邦訳にも素晴らしく愛が込められているのを感じました。著者はつくづく「シャーロックとワトソンを」愛しているのだなぁとしみじみ感じ入りました。
2012/10/18
やいとや
シャーロック・ホームズ関連本としては1933年に上梓されたこの本は既に古典。中でも最良に位置するくらいの節度と品性と深い洞察が読み取れる。どうも病蹟学的にドイルの人生の遍歴とホームズ譚を重ね合わせようとする下品な本が最近多いので、非常に小気味よい。病蹟学は反吐が出るほど嫌いなんで。 「ホームズのみ」を神と崇めるのではない、「ホームズとワトスン」のリレーションを愛でる研究本に基本的に外れは無い印象。
2019/02/28
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