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リプリーをまねた少年 (河出文庫 ハ 2-10)

リプリーをまねた少年 (河出文庫 ハ 2-10)

リプリーをまねた少年 (河出文庫 ハ 2-10)

作家
パトリシア・ハイスミス
Patricia Highsmith
柿沼瑛子
出版社
河出書房新社
発売日
1996-12-01
ISBN
9784309461663
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リプリーをまねた少年 (河出文庫 ハ 2-10) / 感想・レビュー

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井戸端アンジェリか

まったくね、スピンオフ作品だと思って気を抜いておりました。な の で、またトム・リブリーに逢えた♡ これは何番目作なのでしょうか。追い詰められる感もなく、いつになく親切で優しい。これだけ単体で読んでもお楽しみ頂ける仕上がりです。 まさかの結末に若干心が揺さぶられつつ、持て余し気味の荷物を片付けたような爽快気分も感じてニヤリ。 ああ、エロイーズで一作読みたい!!!!!

2018/08/26

ニミッツクラス

リプリーの4作目。リプリーを頼るアメリカ人少年を登場させ、物語の主旨を犯罪から心理描写に変えてきた。本書こそ「アメリカの友人」という邦題が相応しい・・彼我の年齢差は関係ないだろう。重い屈託を抱えて魂の安らぎの無い少年に、リプリーは自身の面影を重ねたのか、父性を刺激されたのか。お約束の一騒動(この部分、理解できる犯罪)のあと、少年とリプリーとの絆は強まる。リプリーの努力が功を奏して屈託の落とし所を模索するように見えた少年。だが、若く蒼い心ではリプリーを真似し切れるものではないだろう。哀愁の一言。★★★★☆☆

2011/07/29

リプリー

リプリーシリーズ第4弾。ハイスミス女史はリプリーを様々な状況に置き、楽しんでいるように思える。本作ではリプリーを頼りにはるばるアメリカから家出をしてきた(自らの手で父親を殺めた)少年とのホモセクシャルとも言える深い絆を描いている。罪の意識と深い失恋に苛まれる少年をかつての自分の面影を見いだしたのかリプリーは少年に献身的に尽くす。シリーズの中では最も地味なプロットだが、リプリーの心理や思想がよく見える作品になっている。

2012/03/15

キミ兄

罪を犯した少年フランク。リプリーはその中に自分を見たのか。あくまでも純粋にリプリーを慕うフランク。シリーズ中もっとも美しい、そしてリプリーに邪悪さが感じられない1作。他作品でリプリーが邪悪だからこそ輝く。☆☆☆。

2016/10/25

みき

今回のリプリーはやたら優しく親切である。彼の謎めいた成り立ちに憧れ 自分の秘密の闇を彼ならなんとかしてくれるのではと 16才のフランクはトムに近づいていく。富豪の息子ならではの育ちのよさと 純粋さをトムは深く理解して協力する。トムらしくないなぁと思ったけど いざ事が起きたときの頭の回転と行動力はさすがである。またまた変わった一面を見せてくれるリプリーでした。

2015/07/12

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