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メグレと老婦人の謎 (河出文庫 シ 2-11)

メグレと老婦人の謎 (河出文庫 シ 2-11)

メグレと老婦人の謎 (河出文庫 シ 2-11)

作家
ジョルジュ シムノン
日下三蔵
Georges Simenon
長島 良三
出版社
河出書房新社
発売日
2001-06-20
ISBN
9784309462127
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メグレと老婦人の謎 (河出文庫 シ 2-11) / 感想・レビュー

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bapaksejahtera

1970年著者最晩期の佳作。パリ警視庁に86歳の小さな老婆が訪れる。メグレの名声に縋ろうと来たのだが、彼は部下のラポワントに応対を命ずる。老女は自分が不在時にアパルトマンの家具が移動している恐怖を語る。ラポワントは恐らくは老耄の果てと上司に報告、メグレもそれを受け入れるが、この事を夫人に話す等するうち次第に気になる。暫くして老婆が自宅で殺されたとの報があり、慚愧に駆られたメグレは捜査に乗り出す。実行犯になり得たのは数少ない周囲の人間で、以降の捜査もその線で進むのだが、いつもの通り人間生活の機微を穿つ作品。

2023/10/16

ごへいもち

サラサラ読めた。以前は苦手なシリーズだったのに。訳者のせいか、こちらの読力のせいか

2024/03/01

マーブル

市民に絶大な信頼を与える立場のメグレだが、助けを求めるすべての声に応える訳にはいかない。そうは言えても、自分の判断ミスは自分が一番よく知っている。メグレは名探偵ではない。気の効いたことを言う訳でもない。そこにある魅力は何だろう。夫人との会話は、鬼平にも似ていると感じるが、鬼平が自分の裁量で人情を示すことができるのに対し、あくまでも法の番人であるメグレには、度量はあっても超えられぬものがあり、そこがまた魅力でも。スーパーマン的名探偵でもなく、法や組織の限界に縛られながら人間的に正義を尽くそうとする姿の魅力。

2022/04/20

そのじつ

はじめてメグレ警部ものを読む。面白かった…思わず抜き書きしてしまうような文学的箇所もあった。謎解きやトリックが主軸のものとは違って、メグレ警部(この本では警視)はひたすら地道な捜査を繰り返す。そのあいだに奥さんとご飯を食べながら語らったり、散歩したりもする。夜は自宅のベッドで寝て、朝は警視庁に出勤する公務員ぽさ。小さく上品な老婦人に英雄のように見つめられ、その残像に苦しむメグレがいい。日陰丈吉がメグレ警部ものを数本訳しているので古書が手に入る前に読み比べようと丈吉訳以外のものを読んだが、

2023/07/12

茶坊主

お正月休みの息抜きに 実は初メグレ シリーズも後半の作品だけど 登場人物含め、物語全体に漂う雰囲気は好き。 結末は・・・ふーーん、それでいいのか・・

2022/01/06

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