飛ぶのが怖い (河出文庫 エ 2-1)
飛ぶのが怖い (河出文庫 エ 2-1) / 感想・レビュー
mstr_kk
すごい小説でした。スキャンダラスな軽い小説かなと先入観をもっていましたが、まったく違いました。第4章まではことあるごとに過去に戻ってばかりで話が進まず、ひたすら読みにくくて投げ出したくなりますが、第5章から話が進みはじめ、後半は面白くなります。特に終盤はどん底からポジティブになり、爽快な突き抜け方をします。シリアスで重厚で感動的な、アイデンティティをめぐるフェミニズム小説です。男性の文学が、きわめて真っ当に批評・批判されます。必読だと思いました。
2023/01/09
釜煮蕎麦
以前別の版を読んだ印象は女性の性についての明け透けな話程度だったのですが、今回はもっと深刻な話として読みました。女性である悩み、理屈に合わない罪悪感、家族からの非難、分かっているのに繰り返してしまう失敗。そんな中で人生を見つめ自分を認めようとする。コメディの調子の語りに古びていない問題が含まれている。面白い。
2018/01/07
ゴリゾウ
柳瀬尚紀 訳/心と肉体の完全な充足を求めてさまよう詩人イザドーラの精神と性の放浪物語。大胆奔放な言葉で注目を浴びた女流作家の自伝的長編 『文庫解説目録』 #393再読/№117初読
ゴリゾウ
柳瀬尚紀 訳/これは一人の女の精神と性の放浪物語である─精神分析医を二度目の夫にもつ詩人イザドーラは、結婚生活で窒息させられた欲望のうずきを感じていた。#117初読/№393再読
1983/10/01
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