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とうに夜半を過ぎて (河出文庫)

とうに夜半を過ぎて (河出文庫)

とうに夜半を過ぎて (河出文庫)

作家
レイ・ブラッドベリ
小笠原 豊樹
出版社
河出書房新社
発売日
2011-02-04
ISBN
9784309463520
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ジャンル

とうに夜半を過ぎて (河出文庫) / 感想・レビュー

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ざるこ

22篇バラエティに富んだ個人的物語の数々。生き甲斐そっち?の「青い壜」不思議な力で平和が「木製の道具」火星のキリスト「救世主」偽物ヒトラー「いとしいアドルフ」などウィットに長けて好き。せつない「非の打ち所ない殺人」「ある恋の物語」「ジェイミーの奇蹟」タイムスリップ火星で原稿「永遠と地球の中を」あぁ楽しい。表題作は不穏な空気が一転する結末。1頁目が不吉なのに素晴らしく美しい表現と文章で感動。一番のお気に入り一文「日照りの中の幕間」から「私、値切ってると凄いあばずれになった気分になるの」なんかわかるしうける。

2020/08/13

藤月はな(灯れ松明の火)

「木製の道具」の臨機応変さにあっと言わされ、「愛おしいアドルフ」はヒトラーに文句を言う映画関係者の罵倒が可笑しいのですがラストでプロパガンダが成功していたと薄々、気づく場面はぞっとします。「十月のゲーム」が怖いです。「板チョコ一枚おみやげです!」に聖体拝領よりも生命そのものであると位置づけられたチョコレートが食べたくなります。「日照りの中の一幕」は夫婦だからこその生まれるつけ上がりと惰性に対しての苛立ちとそれでも離れられない妻の刻一刻と変化する機微の描写に唸るしかありません。

2013/03/30

そふぃあ

好みだったのは「灼ける男」「救世主」「語られぬ部分にこそ」「十月のゲーム」。ビターな話が多かったが、「日照りのなかの幕間」はあまりにも苦かった。また、子供の心情描写が非常に巧みだと感じる話も幾つかあった(特に「ジェイミーの奇蹟」)。特に好きだったのは「青い壜」。冒頭の"火星は死んでいた"の一文で、赤褐色の荒野が終末の如き静寂に沈んでいる情景を想起できるのがすごい。本当に求めることを叶えてくれる青い壜を手に入れて尚、心の底から酒を飲みたいと望む男の純朴さが羨ましい。私も他の探究者同様、幸福な死を望むと思う。

2024/05/14

まめこ

★★★★☆色んなブラッドベリを楽しめる贅沢な1冊でした!この寂しさの余韻は独特だなぁ。火星人が残した「青い壜」は中身だけでなく存在自体が求むるに値するのだ。若さは無敵で残酷だわ「ジェイミーの奇跡」。「十月のゲーム」きゃー(泣)電気つけないでー!変化への期待と恐れ、過ぎ去った日々や人々への感傷あるいは決別というか、置いてけぼりの焦燥というか。心穏やかではいられない21編。

2023/07/13

hnzwd

十月のゲームがわかりやすくて好き。短編集以外も手を出したいがなかなか。。

2023/08/31

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