緋色の習作 (河出文庫 ト 10-1 シャーロック・ホームズ全集 1)
緋色の習作 (河出文庫 ト 10-1 シャーロック・ホームズ全集 1) / 感想・レビュー
南北
ホームズものの長編は初めて読んだ。物語の性質上2部構成になっていて、語り手が変わっているのはやむを得ないが、第1部で事件そのものは終わっているので、第2部を読ませるには少し弱いように感じた。訳文は読みやすく、挿絵も当時のものを掲載しているのは興味深く感じた。題名も従来は「緋色の研究」だったが、これは誤訳らしく改められている。そういえば「シャーロック・ホームズの冒険」の「冒険」も誤訳らしい(ホームズはまったく「冒険」してないので)と聞いたことがあるのを思い出した。
2022/03/15
はやしま
小学生の図書館で山中峯太郎訳ポプラ社版で読んで以来の再読。改めて読んだ第一印象は「こんな悲恋物語だったのか」。意外とロマンチックだなと思ってたら、作者も次作でシャーロックに言わせてた(笑)。訳のテンポがよく読みやすい。原文の展開もこのテンポなら人気が出るのもわかる。英国全集のオリジナルイラストも嬉しい。折角なので河出文庫で続けて読んでみようと思う。題名の訳変更は作者のシリーズ初作という意味でもこの方がしっくりくる。文中訳や注についての疑問はコメントに。【G1000】【CNC】 【第157回海外作品読書会】
2020/05/23
Koning
ということで、日本のシャーロキアンクラブだかの人が訳したホームズ全集の第1冊目。ある意味癖のある訳をわざと選んでるだろ!って気がしなくも無い(笑)。タイトルとか特に(笑)。本文はいい感じだと思います。で、解説の訳なんだが、イエズス会でなんで牧師なんだよ?(笑)。プロテスタントじゃねぇんだから最低限神父でしょう?(汗。で、河出の注意書きで「モルモン教は、正式には末日聖徒イエス・キリスト教会と言い、キリスト教の一派で(後略)」とあるんだけど、自称キリスト教の他称カルト、異端ですから残念。
2016/11/04
kagetrasama-aoi(葵・橘)
「緋色の習作」シャーロック・ホームズ全集①大昔に新潮文庫で読んだので、折角なのでより新しい翻訳で。世代を越えて読み継がれる名作。第一部、第二部にわかれていて、第一部は御存じのホームズ!ワトソンとの出会いもあります。謎解きが将にホームズだと感心しきり!第二部は唐突の場面転換に戸惑いますが、こちらもしっかり謎解きの一環。解説がこれでもか!って言う程丁寧で勉強になりました。特にモルモン教徒について。シャーロック・ホームズ、やはり面白いです。続けて読みます!
2020/11/26
ひと
改めて読み直そうと思い、シャーロッキアンご夫妻の本全集を選択。クセの強い主人公に古き良き英国の雰囲気、冴え渡る論理展開にやっぱり引き込まれる。モルモン教になんとなく嫌悪感を持っていたのはこのせいだったとは気づかなかった…。今の時代にこんなの書いたら創作だったとしても大バッシング受けそう。並行してグラナダTVのシリーズも観るつもりだけど、本作はなかったのが残念。
2023/02/27
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