不思議の国のアリス : ヴィジュアル・詳註つき (河出文庫 キ 1-1)
不思議の国のアリス : ヴィジュアル・詳註つき (河出文庫 キ 1-1) / 感想・レビュー
ykmmr (^_^)
世界中に知られる『名作』。皆さんの感想のように、結構攻めた翻訳が、アリスをお喋りで活動的に飛躍させてくれる。ふと、今まであまり考えた事なかった、アリスの『性格』や『人間性』を自己考察し、文章で味わうのが楽しかった。他の物語でも言えるが、どうしても『ディズニー』の脚色が頭に浮かんでしまうで、どれも原作をしっかり読むのは大事と思った。それにしても絵が綺麗。
2022/12/13
イナ
★★★☆☆ よくわからん!!!!
2024/10/20
ふみふみ
初読の山形訳が攻めた日本語訳(苦笑)でスラスラ読めたせいか、本書の訳文にはリズムや古い言い回し等結構な読みづらさを感じます。裏表紙には「キャロル研究の第一人者による魔術的名訳」とありますが、これは本書が最初に出版された1980年代の話なのでしょう。比較のため角川文庫版の河合訳を読んでみたのですが、こちらの方がスムースな日本語で原文のダジャレの部分などの置き換えも優っています。結局、本書の良さはジョン・テニエルの挿絵が大きく、くっきり、綺麗に見れる、これだけに尽きるのかなと思います。
2022/10/16
Amethysteria
> ヴィジュアル・詳註つき というのが全て。訳出は各々好みがありましょう。註釈好きマンにとっては手軽に懐かしい気分になれるので良いですよ。 作者の意図や執筆の背景に触れた、作者本人や訳者による執拗な註釈、脚注に収まりきらず巻末に膨大なページが割かれていて、本編と註釈とを行き来しながら、「さて、私はどちらを読んでいたのだっけ?」となるのが好きな人向け。欧米の風俗を風刺したファンタジー小説あるある。ゲーム本編よりも攻略本を楽しむ気持ち。最近そういう小説を中々読まないので、手軽に懐かしく読みました。
白いハエ
『ハムレット』が混沌の中での決断を描き『ゴドーを待ちながら』が無意味の中で生きることを描いたのだとすれば、アリスは無意味の創出をとことん行っているように読む。身体の大きさを恣意に変更すること、言語の音から意味を剥ぎ取ること、慣用句の文字通りの事柄を取り出すこと、云々。文字で綴られた物語であるから実現できたナンセンス。不思議の国の不条理は自由であると言える。「あんたがどこへ行きたいかでかなりちがってくるだろうな」「どこでもかまわないんですけど──」(p106)とチェシャ猫に答えるアリスの困惑が面白い。
2022/10/15
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