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ドラキュラ ドラキュラ: 吸血鬼小説集 (河出文庫)

ドラキュラ ドラキュラ: 吸血鬼小説集 (河出文庫)

ドラキュラ ドラキュラ: 吸血鬼小説集 (河出文庫)

作家
種村季弘
出版社
河出書房新社
発売日
2023-02-04
ISBN
9784309467764
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ドラキュラ ドラキュラ: 吸血鬼小説集 (河出文庫) / 感想・レビュー

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sin

登場人物の懐疑をおして逆に邪悪の実在を知らしめようとするは、この時代の怪奇小説の常套手段か?ミストレル/悪の奸計か、人の浅慮か。メリメ/実話系。ポリドリ/若者の慢心と邪悪の哄笑。ホフマン/情欲に惑い、迷信に打ち負かされた若者。ヴェルヌ/謂れのない汚名か、はたまた…。シュオッブ/生々しい死。ドイル/お馴染みホームズが吸血鬼を解明する。カプアーナ/否定による肯定の浮き彫りは、過ぎると鬱陶しい。ベレン/吸血の相性、または科学的検証。ルカ/耽美趣味。アルトマン/断片、幕間の多さに一夜の観劇を連想する。

2023/07/28

kasim

いかにも耽美的な作品からシュールレアリズムな現代の短篇まで。近年のような華やかさよりおぞましさが先に立つ吸血鬼たち。ポリドリは吸血鬼を美形にした元祖なのかな。似非民俗学のメリメの「グスラ」が面白かった。フロイト風に読めそうなホフマンは悲劇的でイヤな怖さで、解説にある通り「砂男」の裏版のよう。ヴェルヌの本編は積んでいるけど本書の抜粋では今一つそそられず。クリストファー・リーが表紙の薔薇十字社の初版へのオマージュなのか、キッチュな表紙は何だか昭和風な気がする。

2023/06/06

ふるい

18世紀革命前の時代の空気を反映したゴシックロマンス風のジャン・ミストレル「吸血鬼」と、民間伝承と見せかけて実は完全な創作であるという、プロスペル・メリメ「グスラ(抄)」を特に面白く読んだ。

2023/02/24

キュー

吸血鬼テーマのクラシックな作品を読みたいと思っていたので、ちょうどこの新装版が目に留まり読んでみた。古い作品の復刻だからって字が小さ過ぎる。そこまでそのまま復刻じゃ無くてもいいんじゃないのか。読み辛いよ。シュールな作品も多く、理解し切れたかといえばそうじゃない物もあったけどその雰囲気は充分感じられた。どれも怖くて良かったと思う。そしてホームズの短編があったのは驚いた。これがいちばん読みやすいし面白かったかも。ただ吸血鬼物としてでは無いけど。ホームズのシリーズを読みたくなった。

2023/06/23

ナナシ

「吸血鬼」に関する、様々な国で描かれた話が詰まったとてもいい作品でした。編者の「吸血鬼愛」がひしひしと伝わる1冊です。 中には「これって吸血鬼の話……?」てなる話もありますが、その話に関しても編者があとがきで補足をしてくださっています。 典型的で伝統的な吸血鬼の話もあれば、変わった視点から描かれた吸血鬼の話もありました。1話1話がちょうどいい短さ、短編集のようで、手軽に読むことができます。 「吸血鬼」が好きな方はぜひ手に取って読んでみてください。

2023/03/27

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