決定版 第二の性 II 体験(下) (河出文庫 ホ 7-3)
決定版 第二の性 II 体験(下) (河出文庫 ホ 7-3) / 感想・レビュー
アナーキー靴下
女が生きる状況を分析する本巻は、内在にある女性達にフォーカスしており、前巻より一層現代に通ずる話が多いように思う。また訳者あとがきにもある通り、「女性」だけでなく序列関係の下位にある他者の問題を含みこむことができる『第二の性』の今日性は疑いようがない。著者は遠い将来、女たちが完全平等に到達すると予想しているが、一つ一つの関係性の完全平等は難しいだろう。複層的な関係を誰もが築けるようになること、そしてそのうちの一つが壊れても行き詰まることのない多様な選択肢を誰もが持てることが平等に繋がるのではないだろうか。
2023/07/31
chacha子
良かった。母性はない、と言い切る勇ましさ。女性もまた、投企的に未来を作っていく力があるし、そうする必要があるのだ。内在的に生きるよりも、実存を形作っていくことの重要性。そういったものを私もまた、大切にしていこうと思う。
2024/01/11
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