小池真理子短篇セレクション 1 サイコ・サスペンス篇 1
小池真理子短篇セレクション 1 サイコ・サスペンス篇 1 / 感想・レビュー
もりくに
怖い話は苦手だと思いながら、つい魔が差して読んでみた。小池真理子さんだし。でもやっぱり、夜中にトイレに行く時、怖かった。「津山事件」のような犯人像だと意外に怖くないのだが、本作のようにちょっとした日常の「歪み」が怖い。小池さんの筆に乗って、だんだん「歪み」が拡大して、底なしの穴がポッカリと・・・表題作の「会いたかった人」。トーク番組に出演した心理学者の諸井小夜子が、「会いたい人」として今は消息不明の中学時代の仲良しの結城良美を挙げる。彼女と再会できるのだが、人違いかと思うほど。首の傷跡がない。ああ怖い。
2021/12/24
リッツ
小池真理子さんのサイコスリラー、凄く厭な感じがジワジワとやってくる「会いたかった人」かなり薄気味悪いのにどこか陶酔感を伴う「倒錯の庭」犬好きなのに受け入れがたい不気味さが怖い「災厄の犬」。多分全作既読、懐かしい。夕べなぜか小池真理子さんの夢を見たのを予約本取りに行った図書館で思い出して借りてきました。
2018/06/20
prelude
★★★★☆サイコ・サスペンス短編集。日常の恐怖が気味悪く怖いのに読んでしまう。91,92年の作品。
2018/08/19
なつのふね
短編小説の名手 小池真理子の本。会いたかった人、倒錯の庭、災厄の犬 の三編。人は 外からは理解しがたい執着の対象を持つことが 有りがちと思うが この本のなかでは 美しい優等生、年下の美青年の眼、飼い犬、に 魅せられた人の執着や狂気が 日常を狂わせていく。場面の描写が 上手く リアリティに 満ちている。作者によるあとがきで 語られるのは 実母もミステリー好きで 母娘で楽しんできたとの事。このひとならではの 怖く 美しく 味わい深い一冊。
2017/01/15
はーこ
倒錯の庭がよかった。どの作品も静かに狂気に巻き込まれていく感じがゾクゾクでした。
2015/08/26
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