学校では教えてくれない生活保護 (14歳の世渡り術)
学校では教えてくれない生活保護 (14歳の世渡り術) / 感想・レビュー
けんとまん1007
ほんの一部分しか知らない生活保護の仕組みと実態。自分自身が、もっと関心を持って調べればいいのだと思う。ただ、それ以前に、この本に出合えてよかったと思う。そもそもの制度自体の目的、それと乖離している部分だけがメデイアにのる。もちろん、それがいいということではないが、もっと伝えることがある。それにしても、この国は、何と心が貧しい国になってしまったのか。一部のことを、あたかも全てのようにバッシングして、憂さ晴らしをする人や政治屋。自分の感性を磨いて、しっかりと考えていきたい。
2023/05/17
ちえ
著者がコロナ禍を経て改めて書いた14歳へ向けた生活保護の本。(コロナ禍で保護の受給者は増えている)と思っていたが逆に減っていたと知り驚く。日本はコロナで苦しくなった人への支援として「総合支援資金」「緊急小口資金」等を打ち出してきたが、それはつまり借金させたということ(そして今、返せなくている人が増えている。)韓国やドイツの生活保護制度にも言及されている。韓国では生活保護制度を見直し、単給でそれぞれの扶助をばらばらに使えるようにしたことで利用者が増え相対的貧困率が下がっているという。↓続く
2023/04/04
kayak-gohan
全く知らない一方で、偏見を持っていた生活保護。「水際作戦」と言われる役所窓口での相談者追い払いには憤りを覚えるが、この塩対応の背景には公務員が削減される一方で、生活困窮者支援相談が増えているという実態がある。それによって本来なら助かるべき命が失われているという悲劇が後を絶たない。ひとつ前に読んだ「エッセンシャルワーカー」という本でも指摘されていることであり、日本という国がだんだん住みづらい国になっていることを感じる。
2024/04/14
まる子
新型コロナウイルスが蔓延して、倒産、失業はこれまでより増え、炊き出しに並ぶ人は増えているのに、生活保護申請は数パーセント増えただけ。持ち家、車があったら受給できないという思い込み。その思い込みが自殺ならまだしも(良くないけれど)、殺人にまで至ってしまう。終身雇用は古い昔の話で、これからは、いつ自分ごとになるか先のことは見えないからこそ、中高生はもちろん、大人も読んだ方がいい本だった。
2023/01/27
Mc6ρ助
『意外だったのは、扶養照会の廃止を求める声が一部役所の職員からも寄せられたことだ。これまで、ほとんど援助が期待できない中でやっていた「無駄な仕事」がなくなる上、心ある職員の中には扶養照会が申請の壁になっていることに胸を痛めている人もいたのだ。(p200)』職務主義みたいに定義された仕事をこなすことに主眼をおくとなんのための仕事かが不明確となり、結果として不可解な世界が現出する。日本のコロナもみんなが自分の仕事をした結果(先の大戦の如き自分の大義に殉ずる暴走はないと安心する、時代に乗り遅れた爺さまがいる)。
2023/06/04
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