種村季弘のネオ・ラビリントス 2
種村季弘のネオ・ラビリントス 2 / 感想・レビュー
白義
通常、国家や党派など所属する組織のために行うべきスパイ業務を自己顕示のためだけに行っていた女、いや二十歳にもならない少女のスパイがいると聞けば誰でも漫画かと呆れるだろう。しかし20世紀にまさにそんな奇人が実在した。その名をマルト・モルイユという。「愚者の機械学」とオリジナル編集の「東西奇人伝」では彼女すらその一例に過ぎないそうした古今東西のアウトサイダー、本物のトリックスターと呼ぶにふさわしいこの世の怪物たちを紙上に解き放ち、読者を混沌の雑踏に連れていく
2013/03/31
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