アヴィニョン五重奏IV セバスチャン (アヴィニョン五重奏【全5巻】)
アヴィニョン五重奏IV セバスチャン (アヴィニョン五重奏【全5巻】) / 感想・レビュー
syaori
物語はグノーシス派の死の手紙の行方を巡って展開します。戦争の終結、精神分析によるセバスチャンの息子の回復なども語られるなか、全体を覆っているのは死の手紙や戦争中の自らの行動に対する罪悪感など暗い重い影。それは、シュバルツにもたらされた戦争の終結を象徴するような手紙も、また死の手紙だったところにも表れているように感じます。そのなかでコンスタンスの愛は唐突な終わりを迎え、舞台はジュネーヴから再びアヴィニョンへというところで最終巻へ。「永遠の三角関係」、ソリテール、同性愛、繰り返される変奏はどこへ向かうのか。
2017/05/11
rinakko
とうとう次が最終巻! 大戦後の陰鬱な空気の中、生き残ったことをそのままには喜べず、暗い記憶に苛まれやましさに苦悩する…といった人物の姿などが描かれる、死の影も濃く重い巻だった。でも、作家ブランフォードとその創造物サトクリフの会話(境界のぐだぐだよ…)といい、各々の物語が錯綜しながら紡ぐ数奇な模様といい、いよよ目が離せない。ここからどう収束していくのか、アヴィニョンへ引き寄せられていくその行く末を読むのが楽しみだ。
2014/06/08
rinakko
再読。
2021/11/16
mejiro
舞台はジュネーヴへ。戦争が終わる喜びより憂いの色のほうが濃い。愛と信仰、アッファドが選んだのは…。謎に包まれたストーリーにサスペンスが加わり、第3巻に並んで勢いがある。ゲイレン卿がおこす喜劇が明るい。終盤から思わぬ展開になり、コンスタンスは翻弄される。精神分析の限界を指摘するような描きかたが興味深かった。
2015/01/24
cino
スペイン娘たちの名前の訳が・・・
2014/07/15
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