建築と言葉 ---日常を設計するまなざし (河出ブックス)
建築と言葉 ---日常を設計するまなざし (河出ブックス) / 感想・レビュー
misui
建築家と詩人の対談。この不思議な取り合わせはどういうことかというと、時間と空間の中で人間や環境の振る舞いに寄り添う建築は、きめ細やかな言葉でまずそのイメージを与えられなければならない、そして形になった建築がさらに人間に寄与していく…という言葉と建築の協働が考えられている。出力されるのが詩か建築かの違いだけで本質的には同じものを操作していると言っていいかもしれない。この認識から身体感覚やコミュニティなど様々に話題は及び、対談の途中に東日本大震災の発生を見る。建築の今日的な課題の一面がよくわかる。
2014/12/16
井上岳一
巻末の「山水主義試論」を読む必要があって買ったのだけど、建築家と詩人の対談は予想外に面白かった。場所、居場所がテーマか。震災をはさんだ対談だけど、震災のことはまだうまく言葉にできていない感じ。噛み合っているようで噛み合っていない対談だけど、刺激に満ちている。塚本さんが同じ高校の出身だということを知ったのは最近だけど、この人の仕事というかやろうとしていること、とてもいいと思う。
2015/07/28
かみのけモツレク
指揮者の言葉についてふれられている!
2015/03/26
アニッチャー
建築家である塚本由晴(アトリエ・ワン)と詩人である小池昌代による建築をめぐる対談。日本における公共建築のあり方について述べられた部分を特に興味深く読んだ。公共空間は晴れ晴れしい場所であって欲しいと思う。他には、個別住宅の世代ごとの特徴や、「山水主義的」な風景・文化論についてなど。日本の日常風景や、湿気た風土への見方が変わる。ところどころで旅した土地について言及されているのもいい。旅をする知識人は信頼できる、という適当な判断基準が私にはあるもので。
2014/06/17
ステパン
言葉から建築が建つ。
2013/04/07
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