1980年代 (河出ブックス 89)
1980年代 (河出ブックス 89) / 感想・レビュー
鉄之助
自分が社会人1年生だった、バブルやサブカル…刺激的で華やかりし時代。コラムや対談・鼎談などで多角的に、あのときの空気を分析している。中でも、平野啓一郎の「昭和プロレスの”リアリティー”」が面白かった。なぜあの時代とプロレスが蜜月、だったのかが解き明かされる。悪く言えばごった煮、よく言えば多彩な1冊。興味ある所だけの、つまみ食いして楽しめる。
2023/02/04
harass
当時の様々なテーマやジャンルの体験や総括をまとめたもの。先に90年代のを読んでしまったが、こちらが明らかに面白い。なかなか興味深い部分が多かった。80年代は明らかに何かが変わった時代であり、各分野からの視点がどれも説得力がある。引用したいところが多すぎで困る。特に高橋源一郎や斎藤環、平野啓一郎の対談や、椹木 野衣に感心。非常に個人的には、少女漫画のところで、岡田あーみんの『お父さんは心配症』の紹介があり、懐かしさに慄いた。姉が掲載雑誌を買っていてリアルタイムで読んでいたのだ。お勧め。
2018/09/29
山田太郎
80年代と聞くと反応せずにはいられない40代おっさん向け。ひばりちゃんはよかった。
2016/03/24
おさむ
私の10代と重なる1980年代。ひたすら明るく、前向きな時代だったなあと改めて実感。好景気ってほんとに良いもんですね(淀川長治風に)ファッション、映画、音楽やマンガ、文学も「メガヒット」が共通記憶としてなり得た時代でもあります。価値観が多様化したいまの10代はどんな共通記憶をもつのだろう?
2016/04/22
かんがく
戦争や左翼が古臭くなって広告や消費が全面に出てきた時代、文学や思想界でも軽さが意識された時代、女性が本格的に活躍を始めた時代、オタクとヤンキーが登場した時代。様々なジャンルの専門家たちの鼎談や論考から、昭和の終わりの10年間の雰囲気が少し掴めた。紹介されていた本を読んで更に理解を深めたい。
2022/11/13
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