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澁澤龍彦全集〈7〉 狂王,異端の肖像,ホモ・エロティクス,補遺

澁澤龍彦全集〈7〉 狂王,異端の肖像,ホモ・エロティクス,補遺

澁澤龍彦全集〈7〉 狂王,異端の肖像,ホモ・エロティクス,補遺

作家
澁澤龍彦
出版社
河出書房新社
発売日
1993-12-01
ISBN
9784309706573
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澁澤龍彦全集〈7〉 狂王,異端の肖像,ホモ・エロティクス,補遺 / 感想・レビュー

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梟をめぐる読書

各人それぞれが澁澤自身の鏡像であるかのような〝絶対の探求者〟ばかりの評伝を集めた『異端の肖像』、同時代の世相や文化をあくまでエロス的な観点から眺めて考察した『ホモ・エロティクス』ほか、六六年から六七年までの補遺を収める。六〇年代的〝異端〟を標榜しながら陳腐化しない、絢爛たる文章群。充実した補遺や拾遺から、この頃すでに稼業としての安定期に入っていた事が窺われるが、六三年にはコクトーが、六六年にはブルトンが逝去しており、学生時代からの偶像を相次いで喪った心境には、じつは穏やかならざるものがあったかもしれない。

2013/06/20

のい

異端の肖像のみ

季奈

これらが書かれた五十年前と比較し、現代は性差に寛容になり、ある程度は自由な選択が許される時代となった。 しかし、私は男女間の合一が進むにつれて、精神的な性の本質が、無味乾燥な画一化に処されることを危惧している。 我々は生を受けた瞬間から、まず性別という役割を演じ始めるが、どうしてもそこにナショナリズムや、本能へ従属する幸福があるように思えてならないのだ。 福田恆存の言を借りるのであれば、「私たちは自己の宿命のうちにあるという自覚においてのみ、自由の溌剌さを味わえる」のである。

2020/10/08

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