近現代作家集 II ((池澤夏樹=個人編集 日本文学全集27))
近現代作家集 II ((池澤夏樹=個人編集 日本文学全集27)) / 感想・レビュー
starbro
池澤夏樹=個人編集 日本文学全集全30巻完読チャレンジ第ニ十六弾です。本チャレンジも残すところ後4冊となりました。本巻は本来であれば、一人1巻でも良い文豪がずらりとならぶ巻です。オススメは高校の大先輩坂口安吾の『青鬼の褌を洗う女』と井上ひさしの広島を舞台にした戯曲『父と暮せば』です。
2017/06/11
KAZOO
近現代作家集の第二巻ということで、池澤さんの編集方針通りその作品の扱っている時代順ということになっています。1937年から67年までということで20人の作家の作品が収められています。いくつか読んだものもありますが、上野英信という人の作品は初めてでした。小林秀雄の作品もいつもとは異なり、「偶像崇拝」という評論でした。また井上ひさしのは映画で見た「父と暮らせば」で懐かしく読むことができました。
2017/06/17
keroppi
今月に入って、ようやく1冊目。この「近現代作家集Ⅱ」は、そう簡単には読めない。「Ⅰ」もそうだったのだが、池澤さんの選択眼が鋭くて、なおかつ個人の思い入れが感じられて、池澤さんの解説とともに読んでいくと、文学の海に溺れそうになる。ただどうしても前半の戦争を背景とした作品群の方が心に迫ってくるのは致し方ないことか。
2017/06/04
ぐうぐう
「Ⅰ」と同じく、『近現代作家集Ⅱ』も、作者の生年順ではなく、作品が扱っている時代順に配置されている。なので、戦後に発表された武田泰淳の「汝の母を!」だが、支那事変の頃を背景にしているため、トップに置かれている。にしても、これは衝撃的な作品だ。平成の安穏な現在に読むと、鈍器で後頭部を殴られたかのような痛みが走る。凄まじい話だ。それでいて武田泰淳の、作家としての、人間としての、誠実さに貫かれている。同じ戦時を舞台とした長谷川四郎「駐屯軍演芸大会」も忘れがたい。(つづく)
2017/05/19
勝浩1958
井上ひさし「父と暮らせば」に心惹かれました。太宰と三島はやはり肌に合いません。吉行淳之介「鳥獣虫魚」はまだまだ青臭さが残っている感じがしました。上野英信という作家を初めて知りました。少し読んでみたいと思います。
2017/09/03
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